地上10階建て、最上階に眺め最高テラス 草加市新庁舎が完成、総工費102億円 3階から屋上まで中央吹き抜け

完成した草加市新庁舎

 埼玉県草加市高砂の草加市新庁舎で22日、落成式が行われた。関係者ら約100人が集い、「草加の未来を築く場に」と新庁舎の完成を祝った。5月8日からフロアごとに順次、供用開始する。

 新庁舎は免震構造の鉄骨造りで、地上10階建て、地下1階は駐車場。延べ床面積は約1万8200平方メートル。

 3階から屋上まで建物中央部分を段々状の吹き抜け構造とし、自然の採光や風通しを有効活用することで環境面に配慮した。

 市民に優しい庁舎を目指し、市民課や子育て支援課など利用者の多い窓口を低層階に集約。1、2階に市民交流スペース、最上階には市内全域や都内も望めるテラスを整備した。

 式典には山川百合子市長や大野元裕知事、近隣の首長らが出席。くす玉開きやテープカットが行われた。山川市長は式辞で「この庁舎に込める思いは市民の皆さまと向き合い、対話しながら心を合わせて草加の未来を築きあげていくこと。皆さんが集い、新たなご縁が紡がれていくことを心から願っている」と完成を喜んだ。

 大野知事は「誰もが幸せな街の実現に取り組む草加市にふさわしい新庁舎が完成した。これからも多くの人に愛される庁舎であることを祈念している」と祝辞を述べた。

 総工費は約102億円。2020年7月に着工し、約2年9カ月で完成した。

 1965年建築の旧庁舎は老朽化が進み、耐震診断の結果、大規模地震時に倒壊の恐れがあると指摘されていた。

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