私たちの生活を一変させてしまう脅威「感染症」 人が密集する都市部・東京の感染症にも強い街づくり

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画、「TOKYO防災 A to Z」で、東京都が想定する五つの危機のうちのひとつ「感染症」への備えについてを紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #4 感染症の脅威

防災に役立つ情報を紹介する特別企画、「TOKYO防災 A to Z」。
今回は、私たちの生活を一変させてしまう脅威について、改めて学びます。

美しい街並みと歴史ある文化が共存する、東京。
その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を生かした街づくりがあります。
そして、その歩みは未来へ…。備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。

頻発する自然災害に備え、東京都が想定する、五つの危機。
今回のテーマは、感染症の備えです。
3年前、突如として発生した、新型コロナウイルス感染症。
国内の累計感染者は約3,300万人。死者は7万人以上。
私たちの生活すらも大きく変えたこのウイルスは、感染症対策の大切さと難しさを、改めて知らしめました。

しかし、これは、感染症の脅威のごく一部に過ぎないと、専門家は警鐘を鳴らします。
日本感染症学会専門医の佐藤昭裕さんに、お話を伺いました。

(日本感染症学会専門医・佐藤昭裕さん)「これから夏になってくると、蚊が増えてくる時期でもあります。さらに、人の行き来がかなり活発になってきていますので、やはり、海外からもってこられる感染症、デング熱には、今後、注意が必要です」

蚊に刺されることによって感染し、急な発熱・頭痛・嘔吐などの症状に見舞われる、デング熱。
都内でも、10年ほど前に局地的な感染があり、感染元となる代々木公園が封鎖される事態に。の脅威とは…。

(日本感染症学会専門医・佐藤昭裕さん)「日本にいる蚊がデングウイルスを保有することもいわれているんですが、(蚊は)越冬ができないので、シーズンごとに流行は治まるだろうといわれているんですが、例えば、東京のような、空港が近く、公園もあり、蚊が生活できるような場に、東南アジアなどにいるデング熱を媒介させやすい蚊が日本に定着することも考えられます。そうなると、今、日本ではときどき起こる流行というのが、今後、毎年、流行する感染症になってしまうという恐れもあります」

そうした事態を防ぐために、日頃の小さな備えが重要だといいます。

(日本感染症学会専門医・佐藤昭裕さん)「蚊をあまり発生させないような対策も必要になります。例えば、庭や軒先にある鉢受けのような、水が溜まりやすいところに水が溜まらないように、しっかりひっくり返したりという対策が必要ですね」

デング熱の他にも、鳥インフルエンザやサル痘など、近年、よく耳にする感染症。
そのほとんどは、人が密集する都市部で感染が拡大する傾向にあるといわれています。

(日本感染症学会専門医・佐藤昭裕さん)「個々の意識だけでは、なかなか感染症を抑えられないことは、新型コロナでも嫌というほど分かったと思います。やはり、行政からの積極的な仕組みづくりやサポートが必須になってくると思います」

都が策定する、「TOKYO強靭化プロジェクト」では、感染症にも強い街づくりを推進。
そのひとつとして、西新宿エリアでは、道路や空き地を再編して、人が密集しない、ゆとりある都市空間にリメイク。
屋外でも仕事できるように、最先端の通信インフラを整備します。

生活のすぐ近くに潜む感染症の脅威。
その備えは、社会一体となった取り組みが求められています。

都では、100年先も安心な都市を目指して、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定しています。
詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

関連リンク
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/kyoujinkaproject/

番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/

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