“予習”の効果テキメン 永峰咲希が3位発進のバースデー

ノーボギーのラウンドに手応えをにじませた。予習の効果かも(撮影/松本朝子)

◇国内女子◇パナソニックオープンレディース 初日(28日)◇浜野GC(千葉)◇6656yd(パー72)

朝のスタート時、「きょうが28歳の誕生日です」というアナウンスを聞いて、思わず照れ笑いを浮かべた。バースデーラウンドに臨んだ永峰咲希が、ノーボギーの4バーディ、今季自己ベスト「68」で回り、首位と1打差3位発進を決めた。

前半の7番で126ydの2打目をPWでピンそば50cmにつけて1つ目のバーディを奪うと、続く8番(パー5)も1.5mを沈めて2連続で奪った。折り返し直後の10番では「久しぶりでうれしかった」という12mのロングバーディパットを沈めると、12番(パー5)でも70ydの3打目を58度のウェッジで30cmのベタピンにつけスコアを伸ばした。「ピンチもあったけど、どうにかしのいで4つのバーディを守り切れたので良かった」と振り返った。

この日は堀奈津佳、堀琴音の姉妹と同組でプレーした。「スタートアナウンスもしていただいて、記憶に残る一日になった。堀姉妹にも感謝ですね」。今季はここまで7戦に出場し、1ラウンド当たりの平均バーディ数は規定ラウンド数を満たしている選手中で最も低い「1.8333」だったが、好スタートに頬を緩めた。

堀奈津佳(中央)、堀琴音(右)の姉妹と同組だった(撮影/松本朝子)

歴代覇者(18年)として臨んだ先週の「フジサンケイレディス」は予選落ちに終わり、「ずっとストレスがたまる原因だった」と話すパッティングの見直しに着手した。アッパー気味にヒットしていたストロークを、「手が(ヘッドより)先に通過するように」とハンドファーストを意識したことでボールの転がりが安定するようになったという。

また、昨季までは前日に会場内のみに張り出されていた翌日のピンポジションが、今季からLINEでも配信されるようになったことに着目し、前日にコースマネジメントの予習を始めたという。ピンポジションやグリーン周りの“罠”といった「書ける範囲の情報全て」をヤーデージブックに書き込むようにした。残り距離の計算やクラブ選択などに費やしていた時間を、他の作業に回せるようになったことも好発進につながった。

トップ5で初日を終えるのは、昨年5月「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」以来、およそ1年ぶり。20年9月の国内メジャー「日本女子プロ選手権」以来のツアー3勝目を目指す。(千葉県市原市/内山孝志朗)

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