連休前にポジションを整理すべき3つの理由と投資家になるための5つのステップ

投資は人生の選択肢を増やし、お金の悩みを解消させる選択肢として有力です。連休前ということで、今回はゴールデンウィークを活用して投資を始めたいという方や、すでに投資をされてる方に向けて、連休前のポジションについてもお伝えしたいと思います。


投資家になるための5つのステップ

これから投資を始めようと考えている方のために、具体的なステップをお伝えします。

ステップ1:目標設定

まずは、目標設定を行いましょう。例えば、定年後の生活費を確保するために10年後に1,000万円を達成する、といった具合に具体的な目標があることで、投資の目的が明確になります。

ステップ2:知識の習得

投資に関する基本的な知識を身につけることが大切です。次に書籍やインターネット、また無料のセミナーやウェビナーなどで、投資の基本概念や用語を学びましょう。この人は信用できるという専門家がいたら、その方の手法を真似てみるのもいいでしょう。どこでどう、誰から学ぶかは重要です。無料の情報だけを回遊していると、時間の損失や欲しい情報にたどり着けないこともあるかもしれませんので、お金を払って学ぶということも有効だと個人的には思います。

ステップ3:適切な投資商品の選択

投資を始めるにあたって、適切な投資商品を選ぶことが重要です。自分のリスク許容度や目標に合った商品を選びましょう。投資商品には、主に以下のような種類があります。

・株式
・債券
・投資信託
・コモディティ(金や原油など)
・ETF(上場投資信託)
・FX(外国為替取引)

ステップ4:口座開設と資金の準備

投資を始めるためには、証券口座やFX取引のための口座などを開設する必要があります。手数料やサービス内容を比較して、自分に合った証券会社を選びましょう。ネットで手数料などを比較して選んでみてはいかがでしょうか。口座を開設することは、そんなに難しくなくリスクも低く、一人の投資家で複数口座を持っている方も多いです。

また、投資に使う資金も準備しておくことが大切です。リスクを考慮し、生活費に影響を与えない範囲で資金を用意しましょう。節約しながら投資をしていくのもいいと思います。

ステップ5:継続的な学習と投資の実践

投資は継続的な学習が重要です。市場状況や経済ニュースをチェックし、最新の情報を入手することが大切です。また、投資の実践を通じて、自分の投資スタイルを見つけましょう。失敗を恐れず、少額から始めることが大切です。この連載も参考にしていただけたらとても嬉しいです。

連休前のポジションについて

まだ取引を始めていない方は、ゴールデンウィークのような連休前に始める事はお勧めしません。また既に投資をされている方も、長い休みの前には投資家としてポジションを手仕舞う方がいいと考えられます。

その理由は大きく3つあります。

理由1:流動性の低下

長期休暇中は市場の参加者が減少し、取引量が低下します。その結果、流動性が低くなり、FXは売買のスプレッドが広がる可能性があります。また普段よりも値幅が大きく動くこともあるので、思いもかけないロスカットに引っかかることもあります。また、海外投資家が日本の投資家のロスカットラインを狙ってくる、ということもあるのです。ポジションを調整しておくことで、流動性が低下した状況下での取引リスクを回避できます。

理由2:ニュースやイベントの影響

休暇中に重要な経済指標や政治イベントが発生すると、市場が休みの間に大きく変動する可能性があります。ポジションを整理しておくことで、このようなイベントによるリスクを軽減できます。

例えば今年、2023年のゴールデンウィーク期間中もFOMCなど重要なイベントがあります。その結果を読む事はできませんし、それらの結果を受けて世界の市場が大きく動いているのに、日本株は市場が開いていないため対処することすら叶わない、という事態になる可能性もあります。大きく上がったり下がったりする可能性がある中で投資をするのは、ギャンブル的な投資になりかねず、そうすると安定的な利益からは遠ざかってしまいますので、避けた方がいいでしょう。

理由3:心理的安定

ポジションを持ったままだと、休暇中も市場の動向が気になることがあります。長期休暇中は市場から離れることが多いので、ポジションを整理しておくことで、市場動向が気になって休暇が楽しめないといった状態から解放され、心理的な安定を得られると考えられます。休むも相場、ということでしょうか。

ただし、ポジション調整のタイミングや方法は、投資スタイルや目標、リスク許容度によって異なります。例えば積み立て投資で超長期で考えている方は、長期休暇は関係なくそのまま保有をし続けるというのがルールにかなった投資法です。取引コストや税務上の影響も考慮して、自分に合った最適なポジション調整を行う必要があります。

資産を把握し、速やかな行動を

ポジション調整ってどうやってするのか、そもそも自分の資産をきちんと把握できていない、という方もいるでしょう。資産形成をしていく上では、銀行や証券などの口座にある保有資産を常に把握することが大切です。表計算ソフトなどで自分で入力・管理する方法もありますし、複数の口座を連携して、まとめて見える化してくれるサービスもあります。

例えば自分の保有する資産を、連休前に手仕舞うべき短期投資のポジションなのか、連休などを気にしなくていい長期投資で組み込んでいる銘柄なのかを分類しておけば、この銘柄は連休前に一旦手じまっておこうなど、とるべき行動を速やかに判断できます。「銀行も証券も複数口座を持っている」という方は、前述のような見える化してくれるサービスを使えば、最初の連携の設定を済ませれば、あとは自動で管理してくれるので、あとは定期的に見ることを習慣づければOKです。自分で管理していくのが面倒に感じる方は、ぜひご自身にあったサービスを探してみてください。

日本人が投資に取り組むべき理由

日本人が働くだけでなく、投資も並行して行うべき理由として以下の4点が挙げられます。

理由1:高齢化社会と年金制度の問題

日本は高齢化が進む国であり、年金制度に対する不安が増えています。老後の生活費は、医療費や介護費用などが増えるため、働いていた時よりも高くなることも予想されますが、老後資金を年金と預貯金だけで賄うのはなかなか難しいのでは。投資によって資産を増やし、将来の自己資金に頼ることができれば、安定した老後生活が送れる可能性が高まります。

理由2:低金利環境

日本は長年、低金利環境が続いており、普通預金や定期預金では利益がほとんど得られません。投資を通じて資産運用を行うことで、将来のお金の価値を維持・増加させることが可能です。お金にも働いてもらうという考え方は大切ですし、早めに始めた方が複利効果も得られます。

理由3:インフレ対策

物価が上昇し続けるインフレ下では、お金の価値が下がってしまいます。今の100万円の価値が、10年後も同じ価値のあるお金として使えるのかは疑問です。何十年も前は数十円でラーメンが食べられた……と考えると、今後もそういうことがないとも言いきれないでしょう。適切な投資によってリターンを得ることができれば、インフレの影響を緩和し、資産の価値を保つことができます。

理由4:収入の分散

投資によって、労働収入以外の収入源を増やすことができます。これにより、リスク分散ができ、不測の事態や収入が減少した場合でも安定した生活を維持できる可能性が高まります。長期投資では、資産形成することで将来の生活の安定につながりますし、トレードを覚えれば日給や月収のような収入も見込めます。


投資を行わないまま働くだけで過ごすと、将来や老後に、インフレによって現金の購買力が低下し、資産の価値低下するリスクもあり、将来的に不安定になる可能性があります。そうならないためにも、投資を通じた資産運用を検討し、リスク管理と資産分散を行うことで、適切な投資戦略を立てることで、将来や老後に備えることができます。

どうぞ、お金の安心を手に入れるための投資を始めてみてください。今回の記事が、皆様の投資のお役に立てることを、そして皆様の未来がより良いものになることを願っています。

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