“ミス”を利用した攻めが最後に…石川遼は3連続バーディからダボ

後半見せ場を作った後に悔しいフィニッシュ(撮影/中野義昌)

◇国内男子◇中日クラウンズ 2日目(28日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)

連日の「69」で首位と5打差の通算2アンダー13位につけて決勝ラウンドに進む石川遼だが、終盤のプレーが表情を曇らせた。

3連続バーディで上位に迫って迎えた後半8番は難度2番目のタフなパー4。右ラフへの警戒、なるべく短いセカンドでグリーンにアタックしたい思いから左ドッグレッグのホールで左のラインを狙っていくプランだった。「ちょっとショートカットし過ぎたみたいなところがあって、そこにミスも重なった。マネジメントのミス」と振り返ったダブルボギーには“伏線”もあった。

9個のパーが並んだ前半インコースでは14番、15番(パー5)と大きく右へ飛び出した1Wショットが2球。思うようにつかまっていない感覚もありながら、「ミスをするならそっち(右)」とこの日の自分の状態を攻略に組み込んだ。

注目ルーキー蝉川泰果との予選ラウンドだった(撮影/中野義昌)

大きく打ち下ろす左ドッグレッグのパー4となる16番は、右からの風と引っ掛けるイメージが少ない現状を踏まえ、1Wで左の林を越えていく最短ルートを選択。「左を消せるな、みたいなところはドライバーで。逆に(右へのミスの傾向を)利用した」。花道の手前から寄せ切れずパーだったが、折り返して1番でも1Wを持ったのは、同様に左へ曲げてトラブルにつながるイメージがなかったから。ここでは最初のバーディにつなげてみせた。

うまく付き合いながら4アンダーまで伸ばしていただけに、想像以上に“つかまる”ミスから後退した8番が悔しい。「そこらへんが難しいですね。ティショットをちょっとでもいい所に打ちたい、みたいな欲も出てしまった」。まだまだ上位に踏みとどまって迎える週末へ「自分のプレーをしっかりするしかない」と顔を上げた。(愛知県東郷町/亀山泰宏)

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