自民・北村衆院議員引退へ 新長崎3区、公認候補争い突入

北村誠吾氏

 自民党の北村誠吾衆院議員(76)=旧長崎4区、8期目=は28日、今期限りで引退し次期衆院選には出馬しない意向を党本部に伝達した。これを受け党県連は5月7日の選挙対策委員会で、旧4区の地域を含む新長崎3区の支部長(公認候補)の選任方法について、公募を軸に協議する見通し。
 北村氏は山下博史県議(48)=佐世保市・北松浦郡区=を新支部長に推薦しており、山下氏も意欲を示す。元農相の金子原二郎氏(78)の長男容三氏(40)も名乗りを上げるとみられ、事実上の公認争いに突入する。
 北村氏の後援会によると、28日付で岸田文雄総裁(首相)に上申書を提出し「次期衆院選に立候補しない」と伝えた。一昨年の前回衆院選で「今期限り」と有権者に約束したほか、新3区支部長の選任が急務になっていることを理由に挙げた。体調不安も影響したとみられる。
 党本部の茂木敏充幹事長と森山裕選対委員長、党県連の古賀友一郎会長にそれぞれ宛てた文書に「支部長には山下県議が最適任」と付言した。
 北村氏は県議を経て2000年衆院選で初当選。19年に地方創生担当相に就任した。21年衆院選では閣僚時代の失言などが発端となり、党県議と激しく公認を争った。
 県内の衆院小選挙区は、昨年末の改正公選法施行による区割り変更で定数が「4」から「3」に減少。佐世保市(一部除く)など5市町の旧4区は、11市町の新3区に再編された。


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