長崎・鈴木新市長が初登庁 人口減対策「結果出す」

就任式のため長崎市議会議場に入る鈴木市長

 23日投開票の長崎市長選で初当選した鈴木史朗市長(55)が26日、初めて登庁した。就任会見では「経済再生」と「少子化対策」の両面から人口減少問題に対処する考えを示し、「食い止める努力をして結果を出したい」と決意した。
 午前10時、市役所に到着し、職員の拍手と花束で迎えられた。市議会議場での就任式で、市幹部らに「前例踏襲でなく新しい価値をつくろう」と訓示。祖父の故田川務元市長が「職員は市長の分身」と言った逸話も披露し、「市役所がワンチームになるよう全身全霊で努力する」と誓った。
 会見では経済再生に「即効性」があるとして交流人口拡大を目指し、旅行消費額や満足度など「質を深める」と強調。少子化対策として選挙公約に掲げた第2子以降の保育料、小中学校給食費の無償化時期は「財源などを精査し、任期4年間のできるだけ早い段階」と述べるにとどめた。被爆地の市長として「被爆者の体験や思いを世界に強力に発信していく」とした。
 庁舎8階の市長室から市街地を望むと「昔遊んだ懐かしいエリア」と笑顔を浮かべ、就任初日の緊張感を少し解いた鈴木市長。午後は市の主要施策について職員から説明を受けるなどした。

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