【高校野球春季神奈川県大会】藤嶺藤沢 真っ向勝負「最初は通用すると…」 手応えと課題

力投した藤嶺藤沢の根岸=サーティフォー保土ケ谷(立石 祐志写す)

◆藤嶺藤沢2-9慶応(7回コールド)

 選抜大会出場の慶応に真っ向勝負を挑んだ藤嶺藤沢は、手応えと課題が入り交じる結果となった。

 「最初は案外通用するんだなと思った」と先発の左腕根岸。低めに決まったボールは慶応打線のバットに空を切らせ、四回まで毎回の5奪三振。ストレートを振り遅れさせる場面はたびたび見られた。

 その一方で、「球種を張られたところで完全にやられた」と根岸。浴びた3本のソロ本塁打はすべて四回以降。打席を重ねるごとに球を見極められ、「スイングが違った。少しでも甘く入ると持っていかれる」というプレッシャーは終始、掛かり続けた。

 試合運びにも差はあった。慶応は初回に死球の走者を暴投で進めて先制。二回には1死二塁からの投ゴロで二走が刺されるも、挟殺の間に打者走者が二塁まで進み、次のタイムリーで生還した。一、二、三回と三塁まで走者を進めて無得点だった藤嶺とは対照的で、菊地幹監督(28)は「見えないエラーで序盤に差がついてしまった」と残念がった。

 とはいえ、さらに上位を目指すイメージが明確に見えたのも事実。菊地監督が「この代には力がある。日頃やっていることを発揮できるようにしたい」と言えば、主将の加藤は「ここから上は、このレベルの投手が当たり前。最初に一発で対応できるようにならないと」と試合序盤からの遂行力を課題に挙げた。

 夏の第2シードは14年ぶり。加藤は「負けてしまったので(第2シードでも)成果とはいえない」と、強気に次を見据えた。

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