「PTAの通帳管理・支出は複数人で」 京都市教委、私的流用受けガイドライン

 京都堀川音楽高(京都市中京区)で前事務長がPTA会費約2600万円を私的に流用した問題を受け、京都市教育委員会は、PTAの会計管理に関するガイドラインを策定した。再発防止に向け、通帳・銀行印の管理やお金の支出を複数人で行うことなどを盛り込んでいる。

 ガイドラインでは、PTA会費の管理や執行は、PTA役員と学校・幼稚園が連携し、会計担当者1人に任せない体制が大切だと指摘。通帳・銀行印の管理や支出は、複数人で役割分担を明確にし、ルール化することが必要としている。

 また、通帳と帳簿(出納簿)を、授業参観後などの機会を捉えて定期的に照合することで、不正の防止や早期発見、被害の最少化につながるとする。

 監査に慣れていない人でも適正に行えるよう、「不自然な出入りがないか」などチェックポイントも記載。教職員が職務外のPTA会計事務に従事する場合、職務専念義務の免除申請をするよう求めている。

 ガイドラインは3月末に各学校とPTAに通知した。

 市教委は「会費の管理は学校ごとにやり方が違うが、1人で抱え込まずにみんなでチェックするようにしてほしい」としている。

© 株式会社京都新聞社