「48万円払わないと裁判に、急いで」 詐欺では?乗客説得し110番 お手柄タクシー運転手らに感謝状

特殊詐欺被害を防いで感謝状を受け取ったタクシー運転手の井上さん(右端)ら=向日町署

 今年2、3月に住民の特殊詐欺被害を防いだタクシー運転手ら4人が、京都府警向日町署から感謝状を受け取った。

 感謝状を受けたのは都タクシー乙訓営業所の井上栄次さん、京都中央農業協同組合乙訓支店の秋山健志支店長、奥村知久次長、吉澤友浩さんの4人。

 井上さんは3月に男性乗客から「夕方までに料金48万円を払わないと通信会社に裁判を起こされるので、銀行まで急いでいる」と聞いた。詐欺の可能性が高いと考え、説得して110番通報した。

 秋山支店長ら3人は2月に高額の出金を依頼してきた女性に事情を聞いて振り込みをやめさせた。

 井上さんは「大事なお客さんの財産を奪おうとするのは許せない。会話する中で、おかしいなと思うことがあれば今後も助言して被害を防ぎたい」と話していた。

© 株式会社京都新聞社