県高校総体前特集 サッカー男子(3) センターラインが安定感をもたらす大分鶴崎 【大分県】

5月20日に幕を開けるサッカーの県高校総体。今大会は実力が拮抗(きっこう)し、熱い戦いが繰り広げられそうだ。その中心となるチームはどこか。優勝候補となりそうな高校をピックアップして分析し、主将や主力選手に意気込みを聞いた。

第3回は連覇を目指す大分鶴崎、ここ2、3年はどの大会でも優勝争いに加わり、優勝候補筆頭だ。

昨年度の主な成績

高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 4位

県高校新人大会 準優勝

全国高校選手権県予選 ベスト4

県高校総体 優勝

GK工藤拳士朗、DF衛藤恵希、MF高橋涼介、FW楠元和馬の3年生のセンターラインは、昨年から主力として試合に出場し、新チームの柱となっている。そこに成長著しい2年生が加わり、誰が試合に出ても戦力は変わらぬほど層は厚くなった。山本一広総監督の「Aチームがいくつもある。対戦相手に応じてメンバーを変えることができる」との口ぶりにも自信が漂う。

2月の県高校新人大会では一瞬の隙を突かれ優勝を逃し、九州新人大会では立ち上がりの失点が響き予選敗退。後半にエンジンが全開するスロースターターのチームにとって、試合の入り方が課題であったが、春休みの県外強豪校との練習試合や4月から始まったOFAリーグを通して改善できた。

チームのスタイルは、これまでと同様に最終ラインからパスをつなぎ、攻撃を組み立て、主導権を握るポゼッション型となる。攻守のつなぎ役であり、バランサーの高橋は「ピッチの監督」と山本総監督が全幅の信頼を寄せる。「試合の流れが悪いときは高橋から始めろ」と選手に伝え、状況に応じたサッカーを展開している。連覇が懸かる県高校総体ではさらなる完成度を高め、「持てる力を出し切り、圧倒して優勝する」(高橋)と意気込む。

選手層が厚くなった大分鶴崎

キャプテンが語る県総体のプラン

MF 高橋涼介(3年)

2005年11月17日生まれ、168cm、60kg、前所属チームはキングスFC

Q:九州新人大会からの積み上げは?

九州新人で3試合をして、できること、できないことがハッキリした。自分たちのポゼッション(ボール保持)はある程度通用し、中盤で試合をつくることができた。課題は守備の強度を高めることと攻守の切り替えをもう一段階上げること。今年のチームは突出した選手がいないが、グループ力がある。そこを強みにしたい。

Q:県高校総体で勝ち上がるために必要なことは?

立ち上がりに失点しないこと。対戦相手は僕たちのスタイルを研究してくると思うが、セカンドボールを拾って、攻撃の時間を長くし、焦らずに試合をすれば圧倒できると思っている。

Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したい?

冷静に試合をつくり、状況に応じて効果的なプレーの判断をしたい。余力を残すことなく、最後まで全力プレーをしたい!

(柚野真也)

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