高校生が園部城を案内します 3日に「祭り」、明治完成の経緯など解説 京都・南丹

園部藩ゆかりの事物が並ぶ巽櫓に上がり、小林さんの説明を聞く園部高の生徒たち(南丹市園部町)

 京都府南丹市園部町で5月3日に開かれる「園部城祭り」の目玉である園部城ツアーで、園部高(同町)の生徒が初めて案内役を務める。ベテランガイドから事前講習を受け、歴史の概要や説明のこつを学び、本番に臨む。生徒たちは「参加者が園部の歴史を好きになるような案内をしたい」と意気込む。

 祭りは市商工会などでつくる実行委員会が開催。ツアーガイドは祭りに協力する園部文化観光協会が、同城跡にある同高の生徒たちに参加を呼びかけ、1~3年4人が手を挙げた。

 4月26日の講習では、生徒たちが冊子や紙芝居で城の歴史についてレクチャーを受け、同協会の小林康夫会長の解説を聞いた。園部藩主の小出家が外様大名だったため、江戸幕府は築城を長く許さず、明治政府の時代の1869年に完成した経緯や、同高の入り口が園部城の櫓(やぐら)門だったことを知った。

 当日は藩ゆかりの事物を展示する巽(たつみ)櫓を案内する。講習を受けた2年生は(16)は「歴史が好きでない分、知識の幅を広げたいと思った。参加者も自分自身も、園部の歴史が好きになれるよう丁寧に分かりやすく説明したい」と笑顔を見せた。

 ツアーは午前10時半からで、櫓門前集合。祭りでは市国際交流会館で園部城や同町の山城「宍人城」などに関する座談会もある。園部公園では午前11時からステージパフォーマンスや屋台が出店し、午後7時半からは約200発の花火を打ち上げる。問い合わせは市商工会0771(42)5380。

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