京大理学部が「数字であそぼ。」作者とコラボ 理系女子増へ、漫画で学部紹介

京大理学部をアピールする情報誌のマンガに登場する橋本教授(左)と田中理学部長=京都市左京区・京大百周年時計台記念館

 京都大学理学部は、高校生向けに同学部での学びや学生生活、進路をマンガを交えて紹介する情報誌「京大理で学ぼ。」を作成した。少女漫画誌に連載中で、同学部をモデルにした人気マンガ「数字であそぼ。」の作者絹田村子さんがストーリーと作画を担当した。同学部に今春入学した女性の割合は京大全学部中で最低の7.7%しかなく、「理系女子」獲得へイメージ一新を図る。

 情報誌に掲載のマンガが狙ったのは、「理学部卒は就職しにくい」という偏った見方の払しょく。実在の橋本幸士・理学研究科教授(50)が量子計算で未来をシミュレーションできるスマートフォンを開発した、との設定で、理学部生の将来をスマホで解析すると、IT企業やコンサルティング会社、金融庁などさまざまな分野で活躍する姿が映し出される。

 マンガ以外にも、入試段階で学科を分けずに専門分野を自由に学べる京大独自の仕組みや、学生主体で行う「自主ゼミ」、さらに下宿生の1カ月の収支など学生生活も紹介している。

 京大理学部が一般向け情報誌を作るのは初めて。田中耕一郎学部長(60)は「絹田さんとのコラボで京大理学部へのステレオタイプな見方を変えたかった。より多くの女性にも受験してもらえるよう、魅力を伝えていきたい」と話している。

 B5判20ページ。初版は3千部作成し、高校訪問などに活用する。同学部ホームページで無料で読むことができる。

© 株式会社京都新聞社