波佐見に韓国・康津郡の訪問団 窯業振興へ意見交換

記念品を贈り合う前川町長(左)と姜郡守=波佐見町役場

 東彼波佐見町と友好交流協定を結ぶ韓国・康津(カンジン)郡の訪問団が28日、同町役場を訪れ、ともに基幹産業の窯業をテーマに意見交換した。
 韓国南西部に位置する康津郡は人口約3万3千人の「高麗青磁発祥の地」。焼き物の縁で2010年、同町と協定を結んだ。来訪はコロナ禍で4年ぶり。
 役場では町職員らが訪問団7人を歓迎。前川芳徳町長が波佐見焼のワインカップを、姜珍遠(カン・ジンウォン)郡守が康津青磁の杯を互いに贈った。
 意見交換では、康津側が波佐見焼のブランド化を質問。波佐見焼振興会の児玉盛介顧問は「行政と民間が同じ方向を向くことが大事で、情報の共有は必要。時代に合ったものを作り続けるのが我々の仕事」と説明した。
 波佐見側は後継者育成について質問。姜郡守は「韓国も人口減少に直面。康津はソウルよりも家賃は安く、若い作家を支援している」と話した。
 訪問団は29日、同日開幕した波佐見陶器まつりを視察した。

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