再びアジアの頂点へ!浦和レッズユース出身の選手で「最強ベストイレブン」はこれ

29日に行われたAFCチャンピオンズリーグ決勝第1戦、アウェイで貴重な引き分けを手にした浦和レッズ。

次戦は一週間後の5月6日(土)、満員の埼玉スタジアム2002にアル・ヒラルを迎え、3度目のアジア制覇を目指す。

そんな浦和のアカデミーはこれまで、大舞台で“闘える”選手を何人も輩出してきた。

そこで、運命のACL決勝第2戦に向け、浦和レッズユース出身の「最強ベストイレブン」を選んでみた。

GK:鈴木彩艶

2002年8月21日生まれ(20歳)

さいたま市浦和区出身。日本代表の未来を担う大型GKだ。

小学校時代から浦和のアカデミーに所属。17歳だった2020シーズン開幕前に2種登録され、リーグ開幕戦でいきなりベンチ入りしたことで大いに話題となった。

2021年にトップチームへ昇格すると、ルヴァンカップで経験を積み、J1第13節のベガルタ仙台戦でリーグデビュー。

当時同様、現在も西川周作とのポジション争いで控えに回ることが多いが、U-22日本代表でのプレーを見ても実力と成長は折り紙付き。期待しかない若き守護神だ。

DF:橋岡大樹

1999年5月17日生まれ(23歳)

浦和市(※現在のさいたま市桜区)出身。陸上競技選手の橋岡優輝を従兄弟に持つようにアスリート能力に優れたDF。

浦和のアカデミーで育ち、2種登録された2017年、YBCルヴァンカップ準々決勝のセレッソ大阪戦で公式戦デビューを飾っている。

2018年にトップ昇格して以降しばらくは主に右ウィングバックで起用され、持ち前のスピードと対人能力を武器に攻撃面でも躍動していた。現在はDFラインでの出場が中心。

2021年に移籍したシント=トロイデンで攻守ともに磨きをかけ、今年3月に日本代表復帰を果たした。

DF:岡本拓也

1992年6月18日生まれ(30歳)

浦和市(※現在のさいたま市緑区)出身。2009年のU-17ワールドカップに出場し、U-22代表に飛び級招集されたこともあるDF。

対人に滅法強いほか、技術レベルも高く最終ラインに加えボランチもこなすなど汎用性が高い。

浦和では定位置を確保することができず、V・ファーレン長崎を経て2016年に加入した湘南ベルマーレで確固たる地位を築いた。

2017年のJ1復帰に貢献するなど、持ち前の守備力と勝負勘の鋭さで「湘南スタイル」を体現する一人となっている。

DF:宇賀神友弥

1988年3月23日生まれ(35歳)

戸田市出身。浦和レッズのアカデミーでは堤俊輔、西澤代志也、小池純輝らと同期だった。

トップ昇格を逃して流通経済大学へ進学し、2010年に大卒で浦和へ帰還。ミハイロ・ペトロヴィッチ体制でウィングバックでの起用が増えたことにより才能が開花し、左右両サイドをこなす貴重な戦力となった。

浦和で2017年のAFCチャンピオンズリーグ優勝などいくつものタイトルを獲得したほか、2017年に日本代表へ初招集。翌2018年に初キャップを記録している。

2022年にJ3のFC岐阜へ移籍。今季はここまで、ただ一人全試合にフル出場中だ。

MF:伊藤敦樹

1998年8月11日生まれ(24歳)

浦和市(※現在のさいたま市緑区)出身。現在、国内で最も才能豊かなボランチの一人。

ユース時代は攻撃的なMFだったが流通経済大学で一列下がり、さらにサイドバックやセンターバックなども務めたことで守備能力が向上した。

浦和では攻守に優れたMFとして日に日に存在感を高めており、宇賀神の3番を受け継いだ昨季はリーグだけで4ゴールを記録。

今季、マチェイ・スコルジャ監督のもとではリーグ戦全試合に先発しており、このまま行くと24歳の大型ボランチが海を渡る日は近い。

MF:原口元気

1991年5月9日生まれ(31歳)

熊谷市出身。「浦和ユース史上最高の選手」は今のところやはりこの選手だろう。

小学生時代からそのテクニックは全国に知れ渡り、浦和ユース時代には名門バイエルンからオファーを受けたことも。高校3年生になる2009年にプロ契約を結んだ。

すると1年目からいきなり32試合に出場するなど大活躍し、2014年夏に移籍したドイツでは攻守に優れた万能型の選手へと成長。

2018年、浦和ユース出身として初めてのワールドカップ出場を果たし、ベルギー戦で初ゴールも記録した。現在はシュトゥットガルトに所属。

MF:関根貴大

1995年4月19日生まれ(28歳)

鶴ヶ島市出身。世代別代表の常連で10代の頃から将来を嘱望されていたドリブラー。

2014年にトップ昇格を果たすと、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとスーパーサブとしてブレイクし、左右のウィングバックで重要な役割を担うようになっていった。

2017年、サンフレッチェ広島を相手に決めた「6人抜き」のスーパーゴールはこの年のJリーグ最優秀ゴール賞を受賞。

2017年に移籍したドイツのインゴルシュタットでは結果を残すことができなかったが、シント=トロイデンを経て帰還した浦和で今再び主力となりつつある。

MF:鈴木慎吾

1978年3月20日生まれ(45歳)

鴻巣市出身。浦和レッズユースの1期生で「浦和の下部組織出身」として最初にブレイクしたレフティ。

1996年にトップ昇格するも1年で戦力外となり、横河電機(現・東京武蔵野シティFC)でアマチュアとしてプレーしたのち、1999年にアルビレックス新潟へ加入。この年J2を戦った古巣・浦和との対戦ではいずれもゴールを決めて一気に名を上げた。

2002年から2年間京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)でプレーしたものの新潟へ戻り、再びチームの中心選手として活躍。

2013年にアルビレックス新潟シンガポールで現役を引退し、現在は浦和のクラブスタッフとなっているようだ。

MF:山田直輝

1990年7月4日生まれ(32歳)

浦和市(※現在のさいたま市浦和区)出身。もしかしたら「浦和ユース史上最高傑作」はこの選手だったかもしれない。

伝説の2008年高円宮杯全日本ユース決勝、浦和ユースが名古屋グランパスU-18に9-1の大勝を収めた試合でMFながらハットトリックを達成。

2009年に高橋峻希、濱田水輝、永田拓也とともにトップ昇格。この年の5月には日本代表デビューを飾ったが、その後は悪質なタックルによる負傷など度重なる故障に悩まされ、表舞台から遠ざかっていった。

しかし不屈の闘志で蘇り、2019年に2度目の移籍を果たした湘南ベルマーレで10番に。2021シーズンには37試合に出場して5ゴールを記録した。

MF:松尾佑介

1997年7月23日生まれ(25歳)

川口市出身。浦和のアカデミー時代は特に実績のなかった、遅咲きの快速アタッカー。

有名大学から声がかからなかったこともあり、東北の仙台大学へ進学。大学1年次からレギュラーの座を掴み、プロ入りに向けて高い意識で成長していった。

2019年に翌年からの横浜FCが内定すると、同年6月には特別指定選手としてJリーグデビュー。シーズン終盤にはJ1昇格を手繰り寄せるゴールを決めるなど早くも実力を示した。

2022年、アカデミー時代以来の浦和復帰を果たし、ACLでは9試合で6ゴールと大爆発。今年1月からベルギー1部のウェステルローへ期限付き移籍している。

FW:邦本宜裕

1997年10月8日(25歳)

最後は今回唯一の埼玉県外出身。福岡県北九州市で生まれ育ち、スカウトをされて浦和ユースに加わったアタッカーだ。松尾佑介は浦和ユースの同期に当たる。

当時からその才能は高く評価され、2013年の天皇杯3回戦モンテディオ山形戦、高校1年生ながら途中出場。しかもいきなりゴールを決め。「16歳8日」のクラブ公式戦最年少得点記録を樹立した。

しかし翌2014年、不祥事などで浦和ユースを退団。2015年に加入したアビスパ福岡でも2017年5月に契約解除と、日本では珍しい“悪童”として有名に。

【関連記事】J屈指のタレント育成力!大分トリニータU-18出身の「最強ベストイレブン」はこれ

その後は韓国で実績を残し、2020年に移籍した全北現代モータースでは主力としてリーグ優勝に貢献。昨年7月、飲酒運転で契約を解除されたものの、同月にポルトガル1部のカーサ・ピアへ加入している。

© 株式会社ファッションニュース通信社