高千穂誘客どう推進 調査事業町民向け報告会

 高千穂町内の観光消費拡大に向けた、町による調査事業の町民向け報告会が24日、町役場であった=写真。観光や宿泊関係者ら約60人が参加。町の委託業者が、旅行者約800人へのアンケート調査を通じて、宿泊する人やリピーターの特徴を分析。消費額の多い層にターゲットを絞り、誘客していくことを提言した。
 同町は通過型の観光が主流で、旅行者に宿泊や飲食でいかにお金を落としてもらうかが課題。マーケティングを手がけるDHE(東京)が昨年9月に調査に着手し、データ分析のデータビークル(同)の協力を得て結果をまとめた。
 分析によると、旅行目的が「遊覧ボートや観光カート、夜神楽など伝統芸能」の人は宿泊しやすいと指摘。目的が「高千穂牛などご当地グルメ」や「地元住民との交流」の場合、リピート意向が高く、若年層のカップル旅行が一人旅に比べて消費額が多くなるなどと紹介。その上で「誰に何をどうやって売り込むかマーケティング戦略を立てることが重要」とした。
 報告会に先立ち、町はこの2社と包括連携協定を締結。データを活用した政策の立案と、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進などで協力していくことを確認した。

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