自転車ロード選手、豊後大野市で育て 4日から初のユースキャンプ【大分県】

豊後大野市にロードレーサー育成キャンプを誘致したスパークルおおいたの黒枝美樹監督(右)と黒枝士揮社長兼選手=豊後大野市役所
全体的に上り傾斜が続き、自転車のトレーニングに最適な旧国道57号=豊後大野市大野町杉園

 【豊後大野】世界の自転車ロードレースで活躍する選手を育てる中高生向けの合宿「RTAユースキャンプin豊後大野」が4~7日、豊後大野市大野町などである。選手育成などを手がけるシクリズムジャポン(埼玉県・浅田顕代表取締役)が昨年12月に発表した若手育成プロジェクト「ロード・トゥ・ラブニール」(RTA・未来への道)の一環。賛同したスパークルおおいたが誘致した。

 ユースキャンプが行われるのは初めて。全国から中高生19人が参加し、東京五輪の自転車日本代表チーム監督を務めた浅田代表取締役らが基礎技術などを指導する。同町田中の市サイクリングハブ施設「サイクルパークおおの」で座学、周辺の県道(旧国道57号)などで走行練習をし、市内で宿泊する。

 5月6日に同町の県央飛行場でタイムトライアルや一般選手も参加するレースを開催。7日には熊本県である九州サーキットシリーズ第1戦に参戦し、学んだことを実際のレースで試す。

 自転車ロードのプロチーム、スパークルおおいたによると、市内を通る県道(旧国道57号)は中九州横断道路の開通で車の通行量が減少した上、上りが続くためトレーニングに最適。同町中心部から北の四辻峠に向かって急坂が続く県道も競技力向上にうってつけという。

 4月25日に同チームの黒枝美樹監督(56)と黒枝士揮社長兼選手(31)が市役所を訪れ、川野文敏市長にキャンプ実施を報告した。

 美樹監督は「これから全国で展開される取り組み。自転車を通じた観光振興に寄与するため、今後も年数回、豊後大野でやりたい」、士揮社長兼選手は「サイクリストから見て素晴らしい環境。次世代を担う選手のキャンプができてうれしい」と話した。

© 有限会社大分合同新聞社