SFドライバーが2輪チームでウォーミングアップ/グリッドに集う面々etc.【鈴鹿2&4写真アラカルト/後編】

 スーパーフォーミュラ第1・2戦後に唐突に始めてみたこちらのコーナー。ご好評にお応えして、全日本ロード/JSB1000と併催となった『2023 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース』(4月21〜23日)の様子も、編集部SF班+2輪班の“合作”により、2回に分けてお届けしたいと思います。前編に続きまして、後編をお届けします。

■“ひとつ目ヘルメット”のライダー登場

 さて、ここからはいくつか2輪のネタにいってみましょう。この週末もヤマハの中須賀克行選手が連勝を飾りました。2年と2戦負けなしで、27連勝ですがいつも本気でレースをしている姿が見受けられます。

 エントリー70台となった今大会はA組とB組に分かれてセッションが行われましたが、A組の中須賀選手は自分のセッションが終わっても気を抜きません。着替えはしますが、B組を走ったチームメイトの岡本裕生選手のセッション後にはピットに戻りミーティングを聞いていました。ポール会見では、レース序盤は様子を見てから行くと言っていましたがその通りの展開で、いつも戦略を立てているようでした。

 そんな常に映像に写るSP忠男出身である中須賀選手の目玉ヘルメットの印象がある方は多いはずのJSB1000クラス。実は今回、一つ目のヘルメットを使っていたライダーも登場しました。

 彼は今年からST1000クラスにステップアップし、JSB1000クラスを走ったのはこの鈴鹿2&4が初めてで、四輪ファンのなかには初めて見たという方も多いはず。そんな彼の名前は綿貫舞空(わたぬき“まいく”)。モンスターズインクに出てくる『マイク』のデザインをヘルメットに施しています。

 綿貫選手にバイクを教えていた方がSP忠男出身で、綿貫も目玉ヘルメットにする予定でしたが、ちょうど目玉のキャラクターで、名前が同じなため「運命的」と名前繋がりで、単純でインパクトもあるためこのデザインにしたようです。

 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWのピットには高崎だるまが置かれていました。これと同様のものがEWCに参戦しているBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMとTEAM LRP POLANDのピットにも置かれていました。

 昨年のEWCボルドール24時間でお世話になったというTONE RT SYNCEDGE4413 BMWがチームに贈り、前週に開催されたEWCル・マン24時間ではBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが3位表彰台に入ったため目入れがされたとのこと。

 S-PULSE DREAM RACING ITECは生形秀之選手の代役で、前週にEWCル・マン24時間を戦った渥美心選手が参戦しました。

 生形選手は久々にフル参戦に復帰しましたが、開幕前のテストで骨盤と肋骨を骨折する怪我を負ってしまいました。鈴鹿8耐では渥美選手を起用する予定のためそれを見据えての参戦となりましたが、渥美選手は初のシングルフィニッシュを達成しました。

 2022年の鈴鹿8耐でプライベータートップの4位に入ったS-PULSE DREAM RACING ITECだけに、早期の生形選手の復帰を願います。

 JSB1000レース1の際に、武田雄一選手(OGURA CLUTCH ORC with RIDE IN 1)のグリッドには、なんと本山哲監督と牧野任祐選手が応援に駆けつけていたようです。武田選手と本山選手といえば5人で構成されている『チームさわやか』でも有名で、とても仲がいいですよね。

■グリッド上の意外な“集会”

 グランドスタンド裏に足を伸ばしてみましょう。SFルーキーのリアム・ローソン選手(TEAM MUGEN)とラウル・ハイマン選手(B-Max Racing Team)がセッションの合間にイベントブースでトークショーに参加。ステージ前には多くのファンが駆けつけていました。

 グランドスタンドには、なんとSF仕様の各ドライバーのタペストリーが登場! F1日本GPを彷彿とさせてくれます。推しドライバーの前で写真を撮っていた方も多くいらっしゃいましたね。

 日曜日のフリー走行前には、佐藤蓮選手がSDG Honda Racingのピット裏でサイクリングトレーニング。仲が良いドライバーとライダー同士なども多く、2&4ならではの光景ですね!

 さて、そろそろSFのグリッドへと向かいましょう。……の前に、TEAM IMPULの総監督と監督の、テンションMAXな写真をどうぞ。

 KCMGのピット前を通りかかると、無数のカメラが取り付けられていました。NHKの『100カメ』という番組の取材だったようですよ。

 グリッドに車両と停めたあと、スタスタとピットへと戻るドライバーも多いなか、後方では可夢偉選手のもとに関口雄飛選手、太田格之進選手が集まります。少々意外な顔ぶれにも感じましたが、ルーキーの太田選手もすっかりSF界に溶け込んでいるようですね。

 山本選手のグリッドでは今シーズンから監督に就任した伊沢拓也監督の姿も。かつてのスーパーGTのチームメイトということもあり、こちらはまったく違和感がありません。

 TEAM MUGENの田中洋克監督のもとを訪れているのは、JAF派遣審査委員の鈴木亜久里氏。スーパーGTでは今季、田中氏がARTAのチームディレクターを務めており、近しい関係ですからね。

 “レッドブル仲間”でもあるローソン選手と平川選手。グリッドではこの表情ですが、レース後半、ガチガチのバトルを展開することになるとは……。

 スタートに備えプレスルームに戻ろうとすると、すでに決勝が終わったJSB1000のピットは全力で撤収中。その横では、SFのチームがレースに向けて緊張感を高めているというコントラストが印象的でした。

 さて、レース結果はみなさんもご存知のとおり。速報でもとりあげた大湯選手と野尻選手の接触が、大きな話題となってしまいました。コース脇に佇むふたりの写真は、どうにも切ない……。シャッターを切ったフォトグラファーさんも、心が痛かったそうです。

 こちらは初優勝の宮田莉朋選手。戦略とセーフティカーのタイミングがきっちりと噛み合っただけでなく、終盤のOTSの使い方もカギになりました。今後も勝ち星を重ねていけるのか、注目したいです。

 さて、これで早くも1/3が終了した2023年のスーパーフォーミュラ。次なる九州・オートポリス決戦も楽しみです。それでは、また!

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