「患者の混在」医師7割が不安 コロナ5類移行で県保険医協会調査

栃木県庁

 栃木県保険医協会は2日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行することに関して、会員医師を対象に実施したアンケート結果を公表した。移行により心配されることとして、7割弱が「コロナ患者と一般患者の混在」を挙げた。

 アンケートは3月中旬に実施。会員451人のうち60人から回答を得た。

 5類移行について、発熱外来を担ってきた医療機関では8割弱が「通常通り診療できる」と回答。一方、コロナ診療を行っていない医療機関では「スタッフ等の感染拡大を危惧する」などを理由に、「診療できない」と「条件次第で不可」が合わせて6割弱を占めた。

 自由記述では「感染対策意識の低下で感染者が急増し、再び外来が逼迫(ひっぱく)して通常診療ができなくなるのでは」「検査が公費でないと赤字になる」といった懸念の声が寄せられた。

 アンケート結果などを受けて同協会は声明を出し「医療機関でクラスターを引き起こさないためにも引き続き感染対策が必要で、財政支援や診療報酬上の加算が必要になる」などと求めた。

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