米人気女性歌手 自身の名前の商標登録裁判で敗訴 判事「2人のティーンの夢と1つの名前の物語です」

歌手のケイティ・ペリーが自身の名前の商標登録の裁判で敗訴した。オーストラリアのファッションデザイナー、ケイティ・テイラーは、出生時の名前を使ったアパレルブランド「ケイティ・ペリー」を展開、本名キャサリン・ハドソンのケイティ・ペリーに対し商標権侵害で訴訟を起こしていた。

4月28日、ケイティ・ペリーが同ブランドの商標に対して数回に渡り違反行為に至ったと判決が下された。ブリジット・マルコビッチ判事は判決の声明の中で「これは2人の女性、2人のティーンの夢と1つの名前の物語です」と記している。

ケイティ・テイラーは2006年にブランド「ケイティ・ペリー」を立ち上げ、その後商標登録。ケイティ・ペリーがオーストラリアのツアーで販売したグッズが商標権侵害だとして訴訟を起こしていた。マルコビッチ判事は、ケイティ・ペリーが2014年から15年にかけて開催された「プリズマティック・ツアー」の宣伝をソーシャルメディアで行い、シドニーやメルボルンでポップアップストアを展開。アーティストグッズ販売の「Bravado」を通してもそのグッズを販売していたと指摘した。しかし「Katy Perry」という名称を善意を持って使用していたとして個人の賠償責任はないとした一方で、ケイティ・ペリーの会社キティ・プリーに損害賠償を支払う義務があるとした。

具体的な賠償金額は今月言い渡される一方、ケイティ・ペリーがケイティ・テイラーが持つ商標の取り下げを訴えていた件について今回マルコビッチ判事は却下している。

判決後ケイティ・テイラーは自身のサイトにこう気持ちを明かしている。「全ては2009年に始まったことです。私はオーストラリアで自分の出生時の名前『ケイティ・ペリー』のもと、服をデザイン、制作していました。理に適う次のステップとして、自分のビジネスのために商標登録を申し込んでいました。あの頃その歌手の名前を私はまったく知らなかったのです」「アメリカ人歌手ケイティ・ペリーの担当弁護士からの手紙を受け取った時の私の驚きを想像してみてください。私はこの名称を使った取引を即停止し、全ての服を回収、2度とこの名前を使わないと約束する書類にサインするよう言われました。まさにダヴィデ対ゴリアテでした!私は虐げられ、侮辱され、驚愕したのです」

更にケイティ・テイラーはこう続けた。「屈服せずに私はこの不当に対して闘うことに決めました。この数年、法廷での争いの間、いじめや荒しに遭ってきました。私の友人や家族も同様にです」「これは小さなビジネスの勝利です」「私たちは考慮されるべき存在。オーストラリアの法律然り。そして、もっとも重要な事は、虐めに直面する中で自分自身のために立ち上がることです。私は自分のためだけでなく、この国(オーストラリア)の小さなビジネスのために闘いました。多くのそれは自分たちよりも経済力のある海外資本と立ち向かうために女性たちが始めたものです」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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