豊後高田流そば打ち、親子で初の最高段位合格 安藤さん「地元に貢献したい」【大分県】

4段に合格した安藤正宏さん(左)と智彰さん親子=豊後高田市の豊後高田そば道場
段位認定会でそばを打つ挑戦者

 【豊後高田】豊後高田流そば打ち段位認定会で、豊後高田市水崎の安藤正宏さん(52)=会社員=と智彰さん(15)=中津南高1年=の親子が、「達人」を名乗れる最高段位4段に合格した。親子での4段は初めての快挙で、智彰さんは最年少記録も更新した。2人は「これからもそば打ちを続けて、豊後高田のそば文化の発展に貢献したい」と喜んだ。

 認定会は4月23日、同市玉津の豊後高田そば道場であった。初段から4段までの試験があり、高橋邦弘さん(杵築市、同道場師範)が審査委員長を務めた。4段は1.5キロの粉を使い、制限時間40分でそばを打つ。8人が挑戦し、6人が合格した。

 安藤さん親子は2017年からそば打ちを始めた。豊後高田市での体験に参加し、そば好きも高じ、魅了された。4段は正宏さんが3回目、智彰さんが2回目の挑戦で合格をつかんだ。

 昨年の認定会の悔しさをばねに改善点などをアドバイスし合い、月に1、2回道場に通って研さんを積んだという。正宏さんは「共通の趣味があることで、親子のコミュニケーションにも役立っている」。智彰さんは「そば打ちを通して県外の知り合いも増えている。全国のそば職人と交流をして、技術を磨きたい」と話した。

 認定会は、そばを打てる人を増やし、地元産そばの消費拡大を図ろうと、豊後高田そば生産組合(中野幸輔代表)が12年から実施している。有段者は計239人(うち4段は21人)。

 中野代表は「組合としても親子での4段誕生が大きな目標だった。2人が道場で一生懸命頑張っている姿を見ていたので、本当にうれしい」と涙を見せた。

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