鉄道ファンの小学2年・玉城君に島鉄が感謝状 絵画で魅力発信

夏休みに描いた島鉄の絵が公募展で入賞し、島鉄から感謝状を受けた玉城君(中央)。駅には、島鉄をテーマにした自由研究も展示=島原市片町

 島原鉄道(長崎県島原市)は5日、創立115周年を迎えた。同社はこの日、「だいすきなしまてつ」のタイトルで島鉄の列車を描き、九州・沖縄などの児童を対象とした作品展で入賞した島原市立島原第一小2年の玉城朔空(さく)君(7)=同市城内3丁目=に「島鉄の魅力がたくさんの人に伝わった」と感謝状を贈った。大の鉄道ファンの玉城君は「うれしい気持ちでいっぱい。もっと乗りたい」と話した。
 玉城君が題材に選んだのは黄色い塗装「キハ2552」。列車の前面に風車の絵があしらわれている「黄色い“顔”がかっこよかったから」と、昨年夏に描いた。作品は「第6回MOA美術館児童作品展in九州国立博物館」で上位6点の一つ、太宰府天満宮賞を受賞。応募総数1万9707点の中から選ばれ、1月に表彰式があった。
 さいたま市生まれの玉城君は、多くの路線が乗り入れるJR浦和駅近くで暮らしたことで乗り物好きに。5歳の時に両親と母方の地元、島原市に移住。現在は同市で唯一走る島鉄に“鉄道愛”を注ぐ。普段は列車が走る風景を眺め、月に1度は祖父と島原駅-島原港駅間の列車に乗り、運転席そばからの景色を楽しんでいるという。
 5日に島原駅であった表彰式で、永井和久社長は昨年9月に赤白のツートンカラーにお色直しし、カフェトレインとなった「キハ2552A」のNゲージ模型をプレゼント。島原船津駅であった創立115周年祭に招待し、玉城君は体験イベントなどを堪能した。
 同社は1908年5月5日に設立。11年に諫早-愛野村間が開通し13年に湊新地(現在の島原船津駅)まで延伸するなど路線を延ばしたが、2008年に一部路線を廃止。現在は諫早-島原間の43.2キロを運行している。

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