漢方薬のニーズは「ストレスによる不調」が30%超え 働き世代の男性は「不眠」「胃腸の不調」に高いニーズ

漢方薬を中心に一般用医薬品と医療用医薬品を販売する、クラシエ薬品株式会社はこのほど、漢方へのイメージや効果への期待感を探ることを目的として、全国の20~70代男女400人に「漢方理解度調査」を実施し、その結果を公開。効果があるとしたら試してみたいものでは、「ストレスによる不調」が最多となった。

まず、「漢方薬にはどんな症状の改善に効果があるか」のイメージを聞いたところ、「冷え症」が36.0%で最多。次いで「胃腸の不調」が32.2%で続いた。また「更年期に伴う不調」「女性特有の悩み」は、いずれも27.0%が改善効果をイメージしており、女性の不調に対して漢方薬が有効であるという認知も広がっている状況がうかがえた。その一方で、最も有名な漢方薬の一つである“葛根湯”に代表される「風邪」の改善イメージは、23.2%にとどまる結果となった。

続いて、効果があるとしたら試してみたいものを聞いたところ、「ストレスによる不調」が30.2%で最多となり、精神面の不調に対するニーズの高さが明らかになった。続いて、「冷え症」(24.0%)、「胃腸の不調」(23.8%)が改善イメージと同様に上位にランクイン。その一方で、改善イメージでは下位だった「不眠」(20.2%)、「風邪」(18.5%)、「頭痛」(18.2%)といった症状も上位に入る結果となった。

これを男女別で見ると、男性では30~50代の働き世代で「ストレス」が1位に。さらに「ストレス」から派生すると考えられる「不眠」や「胃腸の不調」という意見も多かった。一方、女性では20~50代で「女性特有の悩み」「更年期」が上位にランクイン。同調査では「女性特有の疾患に対する漢方のニーズの高まりは、近年のフェムテックの盛り上がりなどが影響している可能性も考えられる」としている。

(よろず~ニュース調査班)

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