漬物グランプリ、別府大の永野さん特別賞 クロメやカボス果汁を生かす【大分県】

「漬物グランプリ2023」学生の部で審査委員特別賞を受賞した永野衣祝さん=東京都江東区の東京ビッグサイト
拍子木切りにしたキュウリやダイコンの食感と、クロメのトロトロ感が絶妙な「パリポリくろちゃん」

 【東京支社】全日本漬物協同組合連合会主催の「漬物グランプリ2023 学生の部」で、別府大食物栄養科学部発酵食品学科2年の永野衣祝(いのり)さん(20)=大分市=の作品「パリポリくろちゃん」が審査委員特別賞に選ばれた。グランプリ、準グランプリに次ぐ賞。

 「パリポリくろちゃん」は、クロメをアクセントにしたミカンとキュウリ、ニンジン、ダイコンの浅漬け。クロメのとろとろとした食感とカボス果汁の酸味、ミカンの甘みが絶妙にマッチした一品に仕上がった。

 応募26作品から書類選考で16点が選ばれ、東京家政大大学院の宮尾茂雄客員教授らが審査、各賞を決めた。4月29日、東京都江東区の東京ビッグサイトで表彰式があった。

 作品作りをサポートした、別府漬物の三浦好徳社長(43)=別府市上原町=は「地元の産品にこだわった大分らしい漬物に仕上がった。見た目も美しく、サラダ感覚で食べられるのもいい。若い人にもアピールできるのでは」と評価した。

 永野さんは「調味液の配合をほんの数グラム変えただけで違う味になる。漬物作りは面白くて奥が深い。昆虫食にも興味があるので、漬物と掛け合わせて何か作りたいと考えています」と、夢を広げている。

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