「呪術廻戦」や仮面ライダーも被害か アニメやハリウッドなど海賊版映画に誘導、サイト運営疑いで男逮捕

京都府警本部

 インターネット上に公開された海賊版の映画を視聴者に誘導する「リーチサイト」を運営したとして、京都府警サイバー捜査課と山科署は8日、著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで、京都市山科区の無職男(59)を逮捕した。運営していたサイトは「映画の無料動画で夢心地」で、日本の人気アニメの劇場版やハリウッド映画など約2万作品を誘導していたみられる。

 リーチサイトは映画や漫画など無断でアップロードした海賊版サイトのリンクをまとめて表示し、利用者の視聴を容易にしている。このため、著作権侵害の温床になっているとの指摘がある。

 逮捕容疑は、2021年12月~22年10月、著作権者の許可を受けずに、日本の人気アニメやハリウッド映画など4作品の映像データの公開先リンクを自らが運営するリーチサイト上に表示し、著作権を侵害した疑い。男は「誰でも無料で見られる状態にしていたが、法令に触れるとは思わなかった」と容疑を一部否認しているという。

 府警によると、男のサイトからは人気アニメ「呪術廻戦」の「劇場版 呪術廻戦0(ゼロ)」や、仮面ライダーシリーズの「劇場版 仮面ライダーリバイス」などが閲覧できた。22年8~10月の3カ月間で573万回のアクセスがあり、府警は広告収入を得ていたとみている。

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