メルセデスAMG、デザイン刷新の『A35』に48V電気システムとBSGを搭載。『A45』含めARナビも標準に

 メルセデスのスポーツコンパクトとして、激戦区のCセグメントを担う『Aクラス』の主軸ハッチバックと派生のセダンにて、高性能版として用意されてきたメルセデスAMG『A35 4MATIC』と『A45 S 4MATIC+』が刷新。内外装をアップデートしつつ、旗艦『Sクラス』にも採用される最新世代のMBUX ARナビゲーションやアドバンスドサウンドシステム等を標準装備に。また『A35 4MATIC』には48V電気システムとBSG(ベルトドリブン・スタータージェネレーター)を搭載し、この4月26日より発売が開始されている。

 最新の前輪駆動アーキテクチャーをベースに、プレミアムコンパクトとして4代目を数える現行『Aクラス』は、サメの尖った鼻先を想わせる前傾したフロントを中心に、ワイド&ローのプロポーションとアグレッシブで若々しいスタイリングを特徴とする。

 そのラインアップで高性能版として設定されてきたメルセデスAMGモデルのうち、ハッチバックには『A35 4MATIC』と『A45 S 4MATIC+』が、セダンには『A35 4MATIC』が導入され、今回よりともに縦ルーバーをあしらったAMG専用フロントグリルと、新デザインのボンネットエンブレムを採用した。

 一方のリヤも、ハッチ/セダンともに安定感のあるリヤビューを演出する新デザインのリヤディフューザーを採用し、LEDリヤコンビネーションランプのデザインも水平基調とし、よりシャープな印象を与えるグラフィックとされた。

 また、両モデルともに脚元を支えるホイールデザインも更新され『A35 4MATIC』には18インチAMG 10スポークアルミホイールを、同じく『A45 S 4MATIC+』には19インチAMG 5ツインスポークアルミホイールを装着。あわせて外装色に新色“ローズゴールド”が追加されている。

 インテリアでも、ハンズオフ検知機能のためにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用する新世代のステアリングホイールを採用し、シート表面の65%、内部材料の85%がリサイクルから得られた原料を使用するファブリック表皮のシートを装着。加えて機能面でも、車両前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進路に矢印が表示されるMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを搭載した。

『A35 4MATIC』には48V電気システムとBSG(ベルトドリブン・スタータージェネレーター)が搭載された
車両前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進路に矢印が表示されるMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを搭載した

■『A45 S 4MATIC+』にはF1由来の特許技術も採用

 注目のパワートレインでは、ともに2リッターの直列4気筒直噴ターボを積むことは変わらないが『A35 4MATIC』では最高出力306PS(225kW)、最大トルク400Nmを発生する『M260』を継承。そのうえで今回の改良にあたり、ベルトを介してクランクシャフトと接続するスターターとジェネレーターを兼ねるモーターの“BSG”と“48V電気システム”を採用した。

 これにより、回生ブレーキなどで発電した電気を約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電、振動の少ないエンジン始動や滑らかで力強い加速、素早いギヤシフトなど、必要に応じて最大トルク160Nm(モーター単体でなく、クランクシャフトに作用するトルク値)の動力補助を行い、燃費低減効果だけでなくパワートレイン全体の総合性能を引き上げている。

 一方の『A45 S 4MATIC+』では、メルセデスAMG本社があるドイツ・アファルターバッハにおいて“One man, one engine”の哲学のもと、厳格な品質基準に従ってひとりのマイスターが一基のエンジンを最初から最後まで責任を持って手作業で組み上げた『M139』を搭載。

 最高出力421PS(310kW)、最大トルクの500Nmは5000〜5250回転の間で発生させるなど、自然吸気エンジンに近いトルクカーブ特性を実現し、エモーショナルな加速感を味わうことができるという。

 さらに前方吸気、後方排気による搭載位置の低減で運動性能や空力面にも貢献し、クローズドデッキ構造のブロックは最大160barの燃焼圧に対応。シリンダーライナーにはF1由来の特許技術“NANOSLIDE(ナノスライド)”のコーティングが施されるなど、上級モデル同様にAMGの持つ技術が惜しみなく注がれている。

 両モデルともに全速度域でのきわめて自然な加速性能に加え、素早いシフトとシフトアップ時の最適なギヤのつながりが得られるAMGスピードシフトDCTの8速デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされ、全車右ハンドル仕様のみでの価格は『A35 4MATIC』が754万円、同セダンが761万円。そして『A45 S 4MATIC+』が922万円(いずれも税込)となっている。

ハンズオフ検知機能のためにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用する新世代のステアリングホイールを採用
シート表面の 65%、内部材料の85%がリサイクルから得られた原料を使用したファブリック表皮のシートを装着する

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp

© 株式会社三栄