大阪万博展示、福井県は「恐竜王国」全力アピール 360度全周型のシアター空間設置、体験型イベントも

大阪・関西万博の福井県ブースのメインとなる全周型映像空間のイメージ図(県提供)

 福井県は、2025年に開かれる大阪・関西万博のパビリオンへの出展内容について基本計画を策定した。恐竜をテーマにした360度全周型のシアター空間を設けるなどして福井が誇るブランドを印象づけ、県立恐竜博物館(勝山市)や観光地への来訪を促したい考えだ。

 県は、関西広域連合が出展する関西パビリオン内にブースを設ける。関西や近隣の8府県がそれぞれブースを設ける計画で、福井県の展示スペースは約130平方メートルを予定している。

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 展示テーマは「いっそうすごい! ふかい! ふくい~2億年の時を超えて恐竜からはじまる地球と地域のものがたり~」。ブースの入り口は、地層から現れた恐竜が出迎えるようなデザインで期待感を演出する。

 続く通路部分では、現在から白亜紀まで時間をさかのぼりながら福井の歴史や文化を紹介。端末機器を壁面に向けると解説情報が流れる仕掛けを検討している。メインのエリアでは、全周型のスクリーンで恐竜の繁栄から絶滅、未来の福井を体感できるような映像を上映する計画だ。

 本年度は展示設計を行い、24年度に制作。万博開催中は、万博会場と県内をICT(情報通信技術)でつないだ体験型イベントなども予定している。万博終了後は大阪から県内へのバス、鉄道によるツアーを実施し、誘客促進を図っていく方針。

 県ブランド課は「他府県にない地域資源を活用し、記憶に残るインパクトある展示にしていきたい」としている。大阪・関西万博は大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)で25年4~10月に開催。約2800万人の来場が見込まれている。

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