新型コロナウイルス感染症が「5類」に移行した8日、栃木県内の街角ではマスクを外した笑顔も見られ、感染拡大前の「日常」へ戻る兆しを感じさせた。
同日夕、学生や会社員らが帰路に就く宇都宮市中心部の商店街「オリオン通り」では、マスクを外した通行人は時折見られた程度。マスクなしで友人と談笑していた県北在住、会社員細野颯(ほそのはやて)さん(24)は「さまざまな制約が緩和されるので、気持ちが軽くなった」と話した。
一方、宇都宮市中央本町、団体職員李寧(りねい)さん(41)は「自分の健康は自分で守らないと」とマスク着用を続ける。医療費は原則、自己負担が発生するのも気掛かりという。
同通りで洋装店を営む広瀬一郎(ひろせいちろう)さん(69)は5類移行自体に「まだ実感はなく、1カ月くらいは様子見」。接客時はマスクなどの感染対策を続けるといい、国には「これまでの対応をしっかり検証し、今後の施策に生かしてほしい」と望んだ。