新たな日常、県内でも 新型コロナ「5類」へ移行、平時の対応に転換

新型コロナウイルスの「5類」移行に伴い、入所者と家族が直接面会し手を取り合って思いを伝えた=天童市・特別養護老人ホームつるかめの縁

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが8日、季節性インフルエンザと同じ「5類」へ移行した。感染対策は個人の判断に委ねられ、外出自粛要請や濃厚接触者の特定も廃止された。3年余り続いたコロナ対策は平時の対応に転換し、県内でも各方面でコロナ前の日常の光景に戻る、大きな節目を迎えた。

 介護や福祉の現場では、制限されていた面会が再開された。天童市の「特別養護老人ホームつるかめの縁」(伊藤順哉施設長)では同日、入所者と家族が面会。まだマスク越しだが笑顔を浮かべ、手を握り、間近で言葉を交わした。

 県は5類移行を受け▽発生動向の発表は定点把握(医療機関43カ所)に基づく週1回(毎週水曜日)▽入院調整は医療機関同士▽無料検査は終了―などとした。国の方針に基づき、感染者の外出は発症翌日から5日間は控え、症状が軽くなってから24時間程度様子を見ることを推奨している。

 県内で感染者が初確認されたのは2020年3月末。22年11月には新規感染者は過去最多の2207人に上った。7日までの感染累計は23万人超で、死者は370人となっている。

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