一緒に「乾杯!」 等身大の姿を発信 酒村ゆっけ、さん(宇都宮出身) 【PLAY とちぎYouTube】

【ゆで太郎】出勤前にモツ煮食って酒を飲んで蕎麦をすする朝の過ごし方【酒村ゆっけ、】

 「乾杯!」。まずは一口、ビールをぐいっと飲み込むと、自然と笑みがこぼれる。飲んで、食べて、しゃべって-。等身大の姿を発信する。

 「仕事終わりに皆さんと一緒に飲んでいるような感覚で動画を作っている」。酒村(さかむら)ゆっけ、さん(宇都宮市出身)は語る。

 コンセプトは「読める動画」。まずは飲食の様子を動画で撮影。その後、味の感想やその日感じたことなどをエッセーのようにまとめる。その文章を読み上げた音声を、動画に合わせて入れ込む。

 酒村さんは大学卒業後、趣味である映画関連の会社に勤めていた。しかし「自分の心に刺さった作品を広めていく方が好き。このままでは映画を純粋に楽しめなくなるかもしれない」という不安を感じ、半年で退職を決めた。

 無職になり、いろんな映画を見て漫画を読んだ。面白い作品があると「誰かに知ってもらいたい」という気持ちになった。またその頃、「学生時代は楽しむために飲んでいたお酒が、おいしく感じるようになった」。そんな変化もあった。

 そういった日常のつぶやきを動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で発信してみると、同世代を中心に多くの共感を集めた。2020年2月からは、ユーチューブでの投稿を開始。現在は8分程度の動画と1分程度のショート動画を交互に、毎日投稿している。

 視聴者層は20~30代が多い。「日常を発信しているだけだが、同世代を中心に共感を得ているのは、こういう生き方でもいいんだと自己肯定感が上がる」。酒村さんは笑顔を見せる。

 “ネオ無職”。今の自分を、そう位置づける。無職の時に活動を始めたが、現在は執筆の仕事や音楽活動などにも取り組むようになった。けれど、会社に勤めているでも、毎日決まった時間に働いているでもない。「そんな、宙ぶらりんな状態に名前をつくりたいと思った」と説明する。

◆酒村ゆっけ、さん◆

 生年月日非公表。宇都宮市出身。ユーチューブチャンネル「世界一のゆっけ」の登録者数は94.7万人(7日現在)。エッセーや小説、ボードゲームのストーリー制作など作家として活躍するほか、音楽活動も行う。

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酒村ゆっけ、さん

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