夏の高校野球茨城大会、従来通り マスクなし声出し応援 県高野連方針

資料写真

茨城県高野連は9日、水戸市内で理事会を開き、7月8日に開幕する第105回全国高校野球選手権茨城大会の運営方針を固めた。政府が新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを「5類」に移行したことを受け、これまで感染対策として制限してきた開会式や試合後の校歌斉唱、マスクなしでの声出し応援を、4年ぶりに従来通りに戻す。今後の感染状況などにより変更になる可能性もある。

開会式は出場全チームのベンチ入りメンバー20人と3年生による入場行進やマーチングバンドの演奏、始球式などが行われる。試合後の校歌斉唱と校旗掲揚は1回戦から実施され、ブラスバンドやチアリーダーなど野球部以外の生徒による全校応援も制限を設けない。

入場料は800円で、中学生以下と学生証を持参した高校生は無料。各入場口に消毒用のアルコールは設置せず、マスク着用等も来場者の判断に委ねる。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年はセンバツ、夏の甲子園が立て続けに中止。同年夏は県の独自大会を実施し、無観客で行われた。21年夏は2年ぶりに茨城大会を開催。「5000人以下または収容人数の50%以下」の観客制限下で実施され、22年は声を出しての応援を禁止とした上で全校応援が復活するなど、徐々に制限が緩和されてきた。また、観客動員はコロナ禍前の約9万人と比べ、昨夏は約6万人と落ち込んでいた。

榎戸努専務理事(67)は「この3年間、選手たちには本来の大会をやらせたかった。(今年は)盛り上がると思う。観客も9万人が来てくれたら」とコメントした。

大会運営方法は6月9日の理事会で確定する見込みで、組み合わせ抽選会は同21日、ザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で行われる。

© 株式会社茨城新聞社