藤沢・江の島、GW人出がコロナ禍前8割に 北関東を中心に遠方客増える

大型連休中、人出のピークとなった5月4日の江の島

 新型コロナウイルス感染症が落ち着きを見せた今年の大型連休中の藤沢市江の島への来訪者が、コロナ禍前の8割近くまで戻ったことがスマートフォン利用者の位置情報を活用した市の調査(速報値)で分かった。北関東を中心に遠方からの観光客も拡大。インバウンド(訪日客)の回復と合わせて、平時の状況へ着実に足取りを進めている。

 市は、KDDIが開発したスマホ利用者の位置情報のビッグデータ分析ツールを活用し、江の島など市内観光地への人流、属性、滞在時間などを定点観測している。

 調査によると、天候に恵まれた4月29日から5月6日までの8日間に江の島を訪れた人は、1日平均約4万4千人で前年同時期よりも10%増えた。最も人出が多かった5月4日には、コロナ禍前の2019年の大型連休中に最多となった5月3日の約7万6千人を上回る約8万人が訪れた。

 調査対象外のインバウンドも欧米や東アジアを中心に回復しており、島内の観光関係者は「最終的には20万人程度と、コロナ禍前の8割まで戻ったのではないか」とみる。

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