【台湾】デンソー、UMC協業のパワー半導体出荷開始[IT]

デンソーとUSJCは10日、IGBTの出荷を開始した(デンソー提供)

自動車部品大手のデンソーと台湾ファウンドリー(半導体の受託製造)大手の聯華電子(UMC)の日本子会社、ユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン(横浜市、USJC)は10日、300ミリメートルウエハーでの絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の出荷を同日開始したと発表した。2025年には月産1万枚を目指す。

IGBTの生産拠点であるUSJC三重工場(三重県桑名市)で初出荷記念式典を10日に開き、デンソーの有馬浩二・代表取締役社長、USJCの鄒世芳・代表取締役会長、UMCの王石・共同総経理、一見勝之・三重県知事らが出席した。デンソーの担当者によると、初出荷したものはトヨタに引き渡した。

デンソーによると、IGBTは電動車の中核デバイスで、同社は従来のものと比較しエネルギー損失を最大20%削減した小型で低損失な次世代IGBTを開発。USJCと共同で製造ラインを新設した。

デンソーの有馬氏は「今後もデンソーは競争力ある半導体の生産を通じて電動化をさらに加速させる」とコメントした。

3社は22年4月、車載半導体の需要拡大に対応するためパワー半導体の生産で協業することに合意したと発表していた。

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