心疾患再発予防へ運動促進、アプリで「見える化」 横浜市がモデル事業

アプリ画面のイメージ。運動強度が分かりやすく表示される(横浜市提供)

 保険診療でのリハビリを終えた心疾患患者に適度な運動を促し、再発を防ぐモデル事業を今月、横浜市とNTTグループ2社が開始する。着衣型の専用端末で対象者の運動強度を算出し、目標の達成状況に応じてスマートフォンのアプリでメッセージを届ける仕組みを構築。見えづらいリハビリの効果を可視化することで、運動を継続しやすい環境づくりを目指す。

 心筋梗塞などの心疾患を発症した患者による再発予防の取り組みは「心臓リハビリ」と呼ばれ、通常は150日間まで保険が適用される。心疾患は国内の死因2位となっているだけに、市は保険診療後の自発的なリハビリを重視し、スポーツ施設と連携するなど運動習慣の定着を図ってきた。

 しかし、患者の自宅近くに対象の施設がなかったり、そもそも運動継続の意欲が湧かなかったりする課題があり、新たな方策を検討していたという。

 モデル事業を展開するのは、市とNTTコミュニケーションズ(東京都)など3者。昭和大藤が丘リハビリテーション病院(横浜市青葉区)の協力を得て20人ほどの心疾患患者を募り、1人につき2カ月間にわたって運動状況や意識の変化を調べる。

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