【別府】別府市の別府ラクテンチに「ゴーカート」が復活した。オールドファンには懐かしく、今の子どもたちも大好きな乗り物。老若男女問わず多くの来園客が乗車し、土日は行列ができるほどの人気ぶりだ。
かつてゴーカートはラクテンチの代表的なアトラクションの一つだった。経営主体が変わったことなどが理由で約20年前、廃止に。以前のわくわく感を楽しんでもらおうと再導入した。
エンジンタイプの車体5台を用意。シートを二つ備え、1人乗りと2人乗りに対応する。園内の特設コース(約400メートル)は山の傾斜を利用しているため高低差があり、「スリルを味わえる」と好評。週末を中心に利用が多い。
中には家族3世代で訪れ、「自分が子どものときに乗っていたことを思い出す」と、大人が夢中になっているケースも。
ゴールデンウイーク中の園内は多くの家族連れらでにぎわい、ゴーカート乗り場にも行列ができていた。広島県から家族4人で訪れた柴田紗空(さら)ちゃん(3)は母の美月(みつき)さん(28)と乗車。「初めて乗ったけど、とても楽しかった」と声を弾ませた。
別府ラクテンチは1929年に「別府遊園地」として開園。全国有数の遊園地として愛され、別府観光をけん引してきた。2018年に西石油グループが経営権を取得した。
ラクテンチの西貴之社長(42)にとってゴーカートは、少年時代の思い出が詰まった特別な存在という。「当時の自分と同世代の子どもたちが笑顔で楽しんでいる姿を見ると、とてもうれしい。時代は変わっても愛されるアトラクションになってほしい」と話していた。