青森市長選 「新風吹かせる」大竹氏、出馬を正式表明 知事選と連動へ

会見で市長選出馬への思いを語る大竹氏

 開業医で市民団体「市民連合あおもり」共同代表の大竹進氏(72)=弘前市=は10日、青森市内で会見し、青森市長選(28日告示、6月4日投開票)に出馬することを正式に表明した。大竹氏は「今の日本は新型コロナと戦争の影響で暗いトンネルの中。風穴をあけて青森市から新しい風を吹かせたい」と訴えた。

 市長選には、青森商工会議所副会頭の西秀記氏(59)と不動産会社取締役で元芸人の野崎小三郎氏(44)が出馬を表明しており、新人による三つどもえの選挙戦となる見通し。

 会見では「平和と命と暮らしを守る」「子ども第一の青森市に」「1次産業で食べられる青森市を復活」の3点を基本政策として提示した。

 個別の政策については12日の会見であらためて発表するとしつつ、八甲田山系で計画されている「(仮称)みちのく風力発電事業」への反対や「棟方志功記念館」の存続に取り組む考えを示した。

 大竹氏によると、同日選となる青森市長選と知事選を巡り、共産党、社民党、市民連合で野党系の候補者擁立を目指してきたものの、人選が難航。大竹氏は誰も名乗り出なかった場合、2015年に続いて知事選に立候補する方針だったが、共産系の候補者が知事選への出馬を決めたのを受け、自身は市長選出馬を決断したという。

 既に共産党と社民党に推薦願を提出しており、立憲民主党にも今後協力を求める方針。知事選と連動した選挙戦を展開していく考え。

 大竹氏は北海道本別町出身、弘前大学医学部卒で、青森市浪岡で整形外科医院の院長を務めている。15年の知事選に出馬し、落選した。青森市長選への挑戦は初めて。

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