シロワニの赤ちゃん誕生 国内2例目 同一親は国内初 アクアワールド大洗水族館

アクアワールド県大洗水族館で生まれた「シロワニ」の幼魚(同水族館提供)

アクアワールド茨城県大洗水族館(同県大洗町磯浜町)は11日、温帯から熱帯の海に生息するサメの仲間「シロワニ」の繁殖に成功したと発表した。2021年の成功に続く国内2例目。同じ親個体による繁殖は国内初となる。

同館によると、親個体は7日午後12時半ごろに出産。生まれた幼魚は体長92.8センチで体重5.1キロの雌。当初は泳ぎ方に安定感がなかったが、浮力を維持するため空気を吸わせるなどの処置を施したところ、現在は安定しているという。

同館は、1例目の出産後も繁殖の取り組みを継続。シロワニの妊娠期は1年程度を要するため、最短に近い期間での繁殖となった。交尾は昨年6月で、同10月中旬に母サメ腹部で胎動を確認した。同館が水温を上げるなどの対応を取ったところ、前回より約1カ月早く出産したという。

担当者の徳永幸太郎さん(45)は「2例目の成功で、まぐれではないと示せた。順調に餌を食べており、前回よりも早く小さなシロワニをお披露目したい」と話した。

幼魚の一般公開について、同館は健康状態に配慮しながら時期を検討するとしている。

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