野澤さん(青森南高3年)の小論文、全国最優秀 世界遺産×SDGsテーマ

表彰状を手にする野澤さん

 世界遺産と持続可能な開発目標(SDGs)をテーマにした探究型コンテストの小論文部門で、青森南高校(青森市)3年の野澤椛々(もも)さん(17)が高校生の部の最優秀賞に輝いた。南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)政策下で政治犯の刑務所として使用された世界遺産のロベン島を取り上げ、不平等や差別をなくそうと訴えた。

 コンテストは、NPO法人世界遺産アカデミー(東京)などが昨年度開催した「世界遺産×SDGsチャレンジ!」。小論文部門には全国779人から応募があったといい、3月に審査結果が公表された。

 野澤さんは2年時の世界史の課題として小論文を書いた。

 自身が見聞きしたニュースを基に、経済格差も差別につながると指摘。人種差別について知ることや、フェアトレード商品を選ぶことのほか、違いを認めて互いを尊重することが、平等で差別のない世界につながるとまとめた。

 受賞は「うれしい以上に驚いた」と野澤さん。「ロベン島は活動家たちが差別に屈しなかった証しの地。いつか実際に行ってみたい」と話した。

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