男性遺体、身元が判明…行方不明の29歳だった 会社の寮で飲み会中、殴ってバッグに男性詰め込んだ同僚逮捕

殺人容疑、同僚の男を再逮捕 男性遺体遺棄で埼玉県警

 身元不明男性の遺体が福島県内の畑に遺棄され、埼玉県鴻巣市居住のインドネシア国籍の男女3人が逮捕された事件で、県警鴻巣署特別捜査班は11日、殺人の疑いで、同市稲荷町、無職の男(36)=入管難民法違反罪で起訴=を再逮捕した。男性は2021年12月から行方不明となっていた鴻巣市神明1丁目、同国籍の派遣社員男性=当時(29)=と判明。男とは職場の同僚で、県警は何らかのトラブルがあったとみて当時の状況や動機を詳しく調べる。

 再逮捕容疑は21年12月下旬ごろ、鴻巣市内のアパートで男性の頭を殴るなどして殺害した疑い。調べに「凶器で後頭部を殴り、殺した」と容疑を認めているという。

 県警は、これまでに男ら3人を、福島県小野町の山中の畑に男性の遺体を遺棄した事実に関わったとして、死体遺棄容疑で逮捕。男や関係者の供述、さらに供述と遺体の状況が一致したことなどから、男の殺害への関与を特定した。

 捜査1課によると、殺害現場となった鴻巣市宮前のアパートは会社の寮として使用され、外国籍の社員が居住。別の会社に勤務していた男が居候していたという。男性は別の場所に住んでいた。

 同12月29日、このアパートで男や男性を含む数人が飲酒。その後、男性の後頭部を鈍器のようなもので複数回殴るなどして殺害し、同場所で遺体をキャリーバッグに詰め込んだとみられる。

 男は遺体の遺棄に関しても主導。男は過去に福島県内の遺棄現場近くで働いていて、土地勘のある場所に車両を運転して運んだとみられている。遺体は遺棄から約1年3カ月後の今年3月下旬に見つかった。

 男と男性は18年ごろには知り合っていたとみられ、県警は殺害に至った経緯を捜査する。

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