〈元日号〉滝澤選手 大好きな野球 真摯に 走攻守・心技体より上へ

 埼玉西武ライオンズの滝澤夏央選手(19、関根学園高出)は2年目を見据え、「すべてにレベルアップ」を掲げて、練習に励むつもりだ。スピードあふれるプレーで魅了してきたが、プロの世界を1年間経験し、走攻守の底上げを痛感。テーマを持って取り組んでいる。
 2日連続のお立ち台という鮮烈なデビューから遊撃手で18戦連続先発出場し活躍したものの、源田壮亮遊撃手(29)が復帰してからは試合終盤での起用が多くなり、戦列を離れることもあった。1軍戦は48試合に出場し、打率2割2分4厘。「目標としていた支配下選手契約は早くに達成できて良かったが、(トータルで見ると)失敗やミスも多く、課題が明確に見つかった。経験として今後に生かしたい」と自覚する。
 具体的には打撃での変化球の対応や、盗塁のスタートと帰塁技術、守備の確実性などを挙げる。シーズンを通し戦い抜く精神力や体力の必要性も感じていて、課題に据えてトレーニングに励んでいる。筋トレなどで鍛えた下半身や胸回りは一回りも二回りも大きくなった印象だ。

帰郷後、母校関根学園で筋トレに励む

◇上越で野球教室も
 自身の成績とともに重視しているのが、子どもたちへ野球の素晴らしさを伝えること。昨年12月に母校・関根学園高で開かれた野球教室は「地元上越に恩返しがしたい」という強い思いがあり、野球部OB会主催で実現に至った。「元気に活躍する姿を見せ、小さい子どもたちの目標となるような選手を目指して頑張りたい」。大好きな野球に真摯(しんし)に取り組み、躍進する勇姿を届ける。

昨年12月の野球教室で子どもたちの拍手の中、入場する滝澤選手

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