J1鹿島 14日に名古屋戦 好機つかみ5連勝を J30周年記念試合

鹿島-G大阪 後半、相手と競り合う鹿島・ディエゴピトゥカ=4月29日、カシマスタジアム

明治安田J1第13節最終日は14日、各地で5試合が行われ、6位鹿島は東京・国立競技場で3位名古屋と対戦する。キックオフは午後1時半。鹿島の今季通算成績は6勝1分け5敗、勝ち点19。Jリーグ30周年記念試合を勝利で飾り、5連勝を果たしたい。

鹿島は4試合連続で無失点勝利と波に乗る。連勝のきっかけとなった新潟戦を前に、個々の役割を明確にし、安定した戦いに結び付けた。守備では守るべきポイントを抑えられている。攻撃ではゴールよりも崩し方に意識が向いていた状況が改善され、攻撃に迫力が出てきた。

だが、名古屋は4連勝した相手と異なる。堅守を売りにしており、ボールを〝持たされる〟時間も長くなるだろう。ディエゴピトゥカは「我慢」を試合の鍵とし、「焦ってボールを失うことなく、じっくりと打開策を探りたい。チャンスと見たら、決定的なプレーができるかが大事」と話す。チームとして戦況を見極め、少ない好機で得点を生む戦術眼が重要になりそうだ。

名古屋の前線は脅威だ。ユンカーや永井、マテウスと独力で試合を変える選手がそろっており、速攻から彼らの力を生かそうとしてくる。鹿島は軽率なミスを起点に逆襲を食らうことを避ける必要がある。先制を許せば、堅守をこじ開けるのは容易ではない。

30年前の名古屋とのJリーグ開幕戦ではジーコのハットトリックがあり、5-0で大勝した。ピトゥカは「これまでの歴史があるので、鹿島の名に恥じないプレーをしなければならない。このチームで優勝したいし、自分の名前を刻みたい」と覚悟を語った。

■55DF 植田直通 勝利の喜び分かち合う

ここまで傑出したパフォーマンスを続け、相手の攻撃をはね返し続けている。4試合連続の無失点は「チーム全員が守備をやっているからこそ、結果がついてくる。後ろが踏ん張れているのもみんなのおかげ」とチームメートへの感謝を口にする。頼れる背番号55は、振る舞いそのものでチームを引っ張る。

チームは好調でも、油断は一切ない。「一つの隙を見せずに、自分たちのプレーをしたい」。堅守の名古屋を相手に後方でボールを持つ時間が長くなることも想定済みだ。「効果的なボールを前線に配給できるかが勝負になってくる。得点につながるプレーをしたい」と意気込む。

国立競技場での一戦となる。「たくさんのサポーターと喜びを分かち合いたい」と心を一つに勝利を誓った。

植田直通

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