「今年も良質の新茶」 茨城・大子で摘み取り作業始まる

額に汗をにじませて手際よく進められる新茶の手摘み=10日午前、大子町左貫

奥久慈茶の産地、茨城県大子町で新茶の摘み取りが始まった。同町左貫にある高見園(高信修一代表)の茶畑では10日、恒例の手摘み作業が行われた。

約2ヘクタールある同園の茶畑は、大半を機械で収穫しているが、初日は手摘みに精を出した。

緑豊かな山あいの傾斜地で、この日、高信さん夫妻と地元のお手伝いの女性ら計18人は、まだ柔らかい黄緑色に伸びた新芽を一つ一つ手早く、丁寧に摘み取っていった。かごがいっぱいになると、1カ所に集めてすぐに軽トラックで近くの作業場に運び、その日のうちに加工した。

今季は好天に恵まれ、生育が良いというが、朝の霜対策にも余念がない。高信さんは「うま味成分をより引き出すため、シートをかぶせるなどして、今年も良質の新茶ができた」と手応えを口にした。27日には、茶畑のオーナー制度の会員を集めて、茶摘み体験などイベントを行う予定。

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