MotoGP記念すべき1000戦目はベゼッチが優勝、ドゥカティが表彰台独占。完走13台のサバイバルレースに/第5戦フランスGP

 5月14日、2023年MotoGP第5戦フランスGPの決勝レースがル・マン-ブガッティ・サーキットで行われ、MotoGPクラスはマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が制した。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は9位で終えている。また、3日間を通して史上最多の27万8805人が来場した。

 今大会は、1949年にマン島から開始したロードレース世界選手権(WGP)から数えて1000戦目のレース。ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ロレンツォ・サバドーリ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)、ジョナス・フォルガー(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)が代役参戦しており、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が復帰した。

 決勝レース前最後となる午前のウォームアップ走行では曇があるが晴れており、気温13度、路面温度20度のドライコンディションだった。アウグスト・フェルナンデス(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)、ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)の転倒があったが、1分31秒888でヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)がトップタイムとなった。

2023MotoGP第5戦フランスGP:オープニングラップの首位争い

 27周の決勝レースは、気温20度、路面温度39度のドライコンディション。ホールショットをマルク・マルケスが奪い、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)のトップ3だ。

 4番手からはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、ベゼッチ、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)が続く。

 2周目にはバニャイアが3番手に浮上、マルティンがコースを外れて9番手までポジションを落とした。3周目には3コーナーでミラーがトップに浮上し、マルク・マルケスが2番手に。

ルカ・マリーニとアレックス・マルケスのクラッシュ/2023MotoGP第5戦フランスGP

 レースが動いたのは5周目で、3番手争いをしていたバニャイアとビニャーレスが12コーナーで接触してクラッシュ。6周目には3番手まで浮上していたマリーニが体制を崩した際にアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が避けきれずに接触転倒。上位を走っていた4台がレースを終えた。

 8周目、残り20周では、ミラー、マルク・マルケス、ベゼッチ、マルティン、ザルコのトップ5だ。8周目にはベゼッチと接触したマルク・マルケスが4番手にダウン。そのベゼッチは1ポジションダウンのペナルティが科される。

 11周目にはペースが乱れた先頭争いは激しくなり、バトルが繰り広げられる。その翌周はギャップが広がりトップのベゼッチが2番手のマルク・マルケスに1秒差をつけ、そこから3番手のマルティンは0.7秒ほどの差がついた。

 レース中盤はバトルが落ち着き、首位のベゼッチがファステストラップで徐々に差をつけて独走に。2番手のマルク・マルケスとマルティンの差がなくなりバトルも見られた。

 残り3周、7番手のミラーが転倒を喫してリタイア。残り2周にはマルティンが2番手のマルク・マルケスに仕掛けた際に7コーナーでマルケスが転倒した。

 ベゼッチ、マルティン、ザルコの順に変動し、このままフィニッシュ。ドゥカティ3人が表彰台を獲得した。4位はアウグスト・フェルナンデス、5位はアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)、6位はブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、そしてファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が7位でポイントを獲得。中上は9位でフィニッシュ。8台がリタイアしたため完走した13台ライダーがポイントをゲットした。

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