【ミャンマー】キリン減益、ミャンマービール事業譲渡で[食品]

キリンホールディングス(HD)が11日発表した2023年1~3月期連結決算は、売上収益が前年同期比8.1%増の4,503億円、純利益が67.9%減の56億円だった。ミャンマー事業の株式譲渡手続きに伴う為替差損193億5,800万円を計上し減益となった。

同社は四半期報告書で、ミャンマー子会社でビールの製造・販売を手がけるミャンマー・ブルワリー(MBL)社の株式譲渡に伴う子会社株式売却損が発生し、その他の営業費用が増加したことなどで減益になったと説明した。

売上収益の増加理由については、前年に実施した価格改定による国内ビール・スピリッツ事業や国内飲料事業の単価改善、円安影響による医薬事業などの増収を挙げた。

キリンHDは1月23日、シンガポール子会社のキリンホールディングス・シンガポールを通じて保有していたMBLの全株式を、MBLによる自己株式取得という形で譲渡。売却額は3,240億チャット(約210億円)だった。ミャンマー第2の都市マンダレーに本社を置くビール会社のマンダレー・ブルワリー(MDL)の全株式も同様にMDLへ譲渡した。

キリンHDは15年にMBLの株式を取得してミャンマーに進出し、17年にMDLを傘下に収めた。キリンホールディングス・シンガポールの両社への出資比率は、それぞれ51%だった。

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