風に揺れる新緑の「青紅葉」濃淡のグラデーションゆらめく 京都・光明寺

境内で日の光を受けてコントラストを描く新緑のモミジ(京都府長岡京市粟生・光明寺)

 穏やかな日差しの下、境内を歩く。風が吹き抜けるたび、木の枝や葉が揺れてサワサワと音を立てる。見上げると、重なり合った新緑のモミジの葉が生み出す濃淡のグラデーションがゆらめく。

 秋の紅葉の名所で知られる京都府長岡京市粟生の光明寺。初夏の時期は「青紅葉」の美しさを一目見ようと、家族や知人らと連れ立って参拝者が訪れている。緑が濃くなる木々の下、表参道ですれ違う人々は普段着だけでなく、スポーツウエアや着物姿とさまざま。

 道の両脇にずらりとモミジが植わった「もみじ参道」では、高校の同級生と訪れたという兵庫県西宮市の女性(79)が「きれいやねぇ」と枝ぶりに感心していた。大阪市の女性(80)は「コロナも一段落したので『行けるときに』と思い切って来ました」と話していた。

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