工芸と現代、調和に賛辞 21美、工芸館を視察

「スイミング・プール」を見学するG7の教育関係閣僚=14日、金沢21世紀美術館

 G7(先進7カ国)の教育関係閣僚たちが、新しさと伝統を兼ね備えた金沢の文化の魅力を堪能した。14、15日に行われたG7富山・金沢教育相会合のエクスカーション(視察)では、一行が金沢21世紀美術館や国立工芸館を見て回り、興味津々の様子で芸術作品を鑑賞した。金大も訪問。学生と意見交換し、高等教育機関が集積する石川の「知の拠点」に触れた。

 一行約40人は14日、会合を終えて金沢市内の視察に繰り出した。

 金沢21世紀美術館では、村山卓市長と長谷川祐子館長の出迎えを受けた。視察のために臨時休館となった館内では、開催中のコレクション展「それは知っている 形が精神になるとき」に見入った。

 続いてレアンドロ・エルリッヒ氏の作品「スイミング・プール」を見学。地上部と地下部に分かれて互いに手を振り合ったり、スマホで写真を撮ったりして楽しんだ。

 長谷川館長によると、金沢市在住のガラス作家・田中里姫さんが多彩な技を生かして手掛けた繊細な作品などを紹介した。各国代表からは「工芸と現代の調和、更新を考える金沢の特長がよく表れている」と賛辞が寄せられた。

 村山市長は各国代表に「教育の背景にあるのは文化の力。文化が豊かな所でより幅広い教養が身に着けられる」と強調した。各国代表からは、金沢のもてなし、食、文化を絶賛する声をもらったという。

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