山梨・道志の中学生が横浜で名産野菜販売 水源つながりで実現、1時間完売

野菜を手に取って質問をする来場者(左)と生徒たち=横浜市中区のサミットストア桜木町コレットマーレ店

 地元の名産である「道志菜」を通じて、村の魅力を知ってもらおうと、山梨県道志村の中学生が15日、横浜市中区のスーパーマーケット「サミットストア桜木町コレットマーレ店」で販売会を開いた。同日朝に摘んだばかりの新鮮な道志菜30袋は、1時間ほどで完売するほどの人気を集めた。

 「水がきれいな所で採れた野菜ですよ」「甘みがあって、苦くなくておいしい野菜なんです」。生徒たちの威勢のよい呼びかけに、買い物客が足を止めた。同市磯子区在住の清水佳代子さん(55)は「子どもがやっていると興味を持つ。応援したくなる」とはにかんだ。

 同村立道志中学校の総合学習の一環で、2年生8人が参加した。道志村を水源地とする横浜市を販売会場に選んだという。この日のために、同校の生徒がポスターを作製したほか、当日の朝には手分けして道志菜を摘んできた。

 地元野菜の魅力を学び、収穫から販売までを手掛けた生徒たちの表情は笑顔にあふれていた。渡辺脩大(しゅうた)さん(13)は「道志の魅力や道志村で採れる野菜のおいしさを初めて知ることができた」と胸を張る。山本桜之朗さん(13)も「今度は道志村の観光地も広めたい」と目を輝かせた。

 担任の高村江里子さん(42)は「野菜の収穫などを通して、自分の感じたことを、自分の言葉で相手に伝える貴重な経験ができた」と教え子に優しいまなざしを送った。

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