新緑の中、田植えに汗 茂木の入郷石畑の棚田 1都5県オーナー100人

父親とともに笑顔で苗を植える参加者の子

 国の「つなぐ棚田遺産」に選ばれている栃木県茂木町入郷石畑(いりごういしばたけ)の棚田で14日、オーナー制で棚田を保全する地元の「入郷棚田保全協議会」が、オーナーによる田植えを行った。県内外の44組が、新緑の中で心地よい汗を流した。

 午前9時半に1都5県から親子連れなど約100人が集まった。長くオーナーを続ける参加者への感謝状贈呈などに続き、手植え用に協議会会員が準備した棚田に入って2時間ほどの作業で苗を植えた。参加した小さな子どもたちは泥だらけ、大人は田に足を取られて苦労しながらも終始笑顔で苗を植えていた。

 県内に先駆けて始まった同所の棚田オーナー制は22年目。今年は約70アール、大小約25枚の棚田で53組がオーナーになっている。オーナー歴20年の川崎市宮前区宮崎6丁目、会社員高岡智広(たかおかともひろ)さん(57)は「始めたころは大半の棚田が荒れていた。棚田の保全に協力できてうれしい」と話した。

棚田で田植えに励むオーナーたち

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