福井市の片町はしご酒パスポート発行…席料が何度でも無料 常連コンビが「飲み歩き大作戦」企画、5月16日から

「片町飲み歩き大作戦」への参加を呼びかける藤田雅哉さん(左)と河原亮さん(右)=福井県福井市順化2丁目のBAR浪漫

 新型コロナウイルス禍で打撃を受けた福井県福井市の繁華街、通称片町エリアのにぎわいを取り戻したいと、“常連客”の市内男性2人が5月16日から、気軽にはしご酒を楽しんでもらえるイベントを開く。25日まで使えるバーなどの席料が無料になるパスポートを発行する。インスタグラムで片町の店舗発信も続ける2人は「お気に入りのお店を見つける機会にしてほしい」と参加を呼びかける。

 行きつけのバーで知り合ったという藤田雅哉さん(33)と河原亮さん(32)。常連客の足は遠のき、人通りはコロナ禍以前の半分にも満たないとの片町の窮状に触れる中で昨年12月から、インスタグラムでの店舗発信を始めた。

 「いいお店がたくさんあるけど、中が分からず入りづらいという人は多いと思った」と河原さん。これまでにバーやスナックなど20店舗以上を取り上げ、内観やこだわりの一杯だけでなく、マスターやママの人柄がにじむ動画や写真を投稿。藤田さんは「2、3軒目どこに行こうか悩んだ時の、オンライン上の『案内所』のようにしていきたい」と意気込む。

 新型コロナウイルスの5類移行もあり、掲載店の中から13店舗の協力を得て「片町飲み歩き大作戦」と題したイベントを企画。飲み歩きパスポートを2500円で販売し、各店ごとに千円程度の席料が、パスの提示で16~25日までの期間中何度でも無料になる。

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 インスタグラムで事前に雰囲気を確認したり、行きたいお店を探したりできるのもイベントの特徴。協力店の一つ「BAR浪漫」の一橋重修さんは「コロナ禍前は午前3時まで営業していたが、今は0時を過ぎるともう人が歩いていないし、2、3軒目の利用も少なくなった。若い世代の2人が率先して活動してくれてありがたい限り」と話す。

 投稿を通じて改めて片町の店舗の魅力に触れているという2人。河原さんは「やっぱり誰と飲めるかが大事。魅力的なお店の人たちにたくさん出会ってほしい」。藤田さんは「新幹線開業を控えるまちとしても繁華街のにぎわいは大切。店舗や訪れる人たちの輪を広げていきたい」と次回以降の展開も見据えた。

 パスポートは参加店舗で販売。開催時間は各店舗の営業時間に準じる。イベントに協力するクラフトビール醸造所開設を目指す「アワーブルーイング」(福井市)のプレゼント企画もある。詳細は2人のインスタグラムアカウント「@fukui.katamachi」から。

「片町飲み歩き大作戦」の参加店舗

BAR浪漫 DUFFTOWN Me+ 十人十色Bar Emmi BAR EGOIST Bar moZ J-globe 手品家 Bar jake レッツゴーヤング beer bar en ワインバルフォンデン

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