世界的に利用者が急増している対話型人工知能ChatGPT。静岡県内でも複数の自治体が導入に向け検討を始めている。また、いち早く導入を決めた企業では、すでに欠かせないツールとなっているようだ。
16日、藤枝市役所で、ChatGPTの研修会が開かれた。
「この文章を英語と韓国語とフランス語に翻訳してと入れてみます」「まず英語で、そのあと韓国語で最後にフランス語で翻訳してくれます」
ChatGPTは人工知能・AIを使って大量の情報を学習し、質問に対して自然な対話が可能となるほか、文章や小説を書いたりすることもでき、さまざまな分野で活用が検討されている。研修会には、職員100人余りが参加し、ChatGPTを活用して文書作成や翻訳、イベントの企画書づくりなど体験を交えて学んだ。藤枝市では今後、業務への活用に向け、検証を重ねていく方針だ。この他、県内では島田市でもChatGPTの導入に向け検証をスタートしている。なぜ自治体や企業が導入を検討しているのか。専門家に聞いた。
(静岡大学 情報学部 狩野 芳伸 准教授)
「あらゆる組織でいわゆるホワイトカラーの作業のうち、特に同じようなことを繰り返すものは任せられる」「例えばスライドを作ることや原稿、メールのもとにするというのは、非常に向いている」「自分で打つと数分かかったものが一瞬で出るので時短、下書きに使える」
「WOMO」を始め、地域情報の発信などのメディア事業を展開するこちらの会社では、4月から25人の全社員が有料版ChatGPTを使える環境を整えた。営業担当の社員にその一例を見せてもらった。
(しずおかオンライン 企画営業課 安間 愛さん)
「大型ショッピングセンターにおいて夏に集客が見込めるイベントや展示は何がありますか?ターゲットは20代女性です」
するとすぐに5つの候補が上がり、さらに指示すると、見やすいように表にまとめてくれた。
(しずおかオンライン 企画営業課 安間 愛さん)
「検索して調べるより、時間が早いので業務の効率化になっている」
さらにこの会社では、クライアント向けにChatGPTを活用したサービスを開発した。日時・場所など簡単な情報を入力するだけでイベントの紹介文が書かれたPR画面がすぐに出来上がる。
(しずおかオンライン 坂本 真吾 社長)
「1か月かかっていたサービスが1週間ぐらいで作ってリリースすることができる」「社員も業務の中で積極的に活用していて、これ無しでは業務を進めることができないという声も」
専門家は、今後もChatGPTを活用する場面が増えていくだろうと予想している。
(静岡大学 情報学部 狩野 芳伸 准教授)
「使いこなせることが大事だと思う、使いこなせるというのは、うまく聞くこと」「そのときに間違ったこともでるので、必ず結果を人が見ることに気をつければ、とても有用なことに便利に使えてよくある書類を作るというのも手伝ってくれる」「誰でもできそうなところは任せて、自分なりのところをやるということに集中できる」
チャットGPTはこれから益々身近なものとなっていきそうだ。